Blackmagic Design導入事例:映像制作会社「株式会社vpac」の場合

Blackmagic Designによると、大阪で映像制作を手がける株式会社vpacが運営するクロマキー撮影スタジオに、Blackmagic Studio Camera 4K Pro、Ultimatte 12 4Kリアルタイム合成プロセッサー、ATEM Mini Extreme ISOライブプロダクションスイッチャーを含む数多くのBlackmagic Design製品が使用されているという。同スタジオではバーチャルスタジオとしてXR技術を利用した撮影や配信も行うことができる。

株式会社vpacは大阪を拠点とする映像制作会社で企業CMの制作をメインに行っており、東京にもオフィスを構える。同社は2021年から大阪で撮影/配信スタジオ「STUDIO KUMO」を運営しており、自社での映像制作や配信で利用するほか、スタジオのレンタルにも対応している。

同社代表取締役の大原伸光氏は、次のようにコメントしている。

大原氏:それまで、普段の仕事でスタジオが必要となると他社のレンタルスタジオを借りていました。

使いたい時にすぐに使えないことも多々あり、自分たちの撮影で自由に使えるスタジオを持ちたいなと思っていました。その際にクロマキー撮影やXR撮影にも対応したものを作りたいと考えました。Unreal Engineによるバーチャルセットなどを活用することで、予算が限られたお客様でもニーズに答えられると思いました。

STUDIO KUMOではBlackmagic Designのワークフローを採用しており、数多くのBlackmagic Design製品が導入されている。3台のStudio Camera 4K ProやUltimatte 12 4K、ATEM Mini Extreme ISO、ATEM 1M/E Advanced Panel 10、Blackmagic Fiber Converter、HyperDeck Studio 4K ProおよびHyperDeck Shuttle HDディスクレコーダー、Blackmagic MultiDock 10Gディスクアレイ、DeckLink 8K Proキャプチャー・再生デバイス、SmartView 4Kモニター、DaVinci Resolve Studio 編集/グレーディング/VFX/オーディオポストプロダクションソフトウェア、DaVinci Resolve Editor Keyboardなどがスタジオで活用されている。また、スタジオ外でも、SmartView 4K、Ultimatte、HyperDeck Studio、ATEMスイッチャーを専用のラックケースに格納して、現場に持ち込んで配信を行うこともあるという。

大原氏:スタジオを構築する前から映像制作にBlackmagic Pocket Cinema Camera 4KやPocket Cinema Camera 6K、DaVinci Resolve、ATEM Miniスイッチャーなどは活用していました。このバーチャルスタジオを構築する時も費用対効果が一番高いので、必然的にBlackmagic Designの機材を中心に揃えていった形です。またBlackmagic Design製品で揃えることで、カメラとスイッチャーを10Gイーサネット1本で繋げたり、スイッチャー側でカメラのコントロールができたりと連携できる点もメリットでした。

コンパクトなスタジオながら、同スタジオではXR撮影も可能だという。グリーンバック撮影をした映像は、Ultimatte 12 4Kを使用してUnreal Engineで生成した背景とリアルタイムで合成される。Unreal Engineを搭載したPCからUltimatteへの背景映像の送出や、Ultimatte12 4KからPCへの映像入力にはDeckLink 8K経由が使用されている。

大原氏:ボタン1つで、リアルタイムでキーが抜けるのは助かっています。照明が変わってもほぼ問題なくきれいに抜けて、微調整するだけで済むので最高です。

ここ数年でゲームエンジンのCGのクオリティが飛躍的に向上し、リアルタイムでもフォトリアルな映像を生成できます。そういったゲームエンジンにも標準でBlackmagic製品のプラグインが搭載されていて、親和性がすごくいいのでバーチャルスタジオでとても使いやすいです。最近、URSA Mini Pro 12K OLPFの導入も決めました。今後はURSA Mini Pro 12KとUnreal Engineの組み合わせで、さらに高品質なXR撮影が実現できるでしょう。

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