下関で「捕鯨母船」の起工式 組み立て開始、来春完成

起工式を終え、捕鯨母船「関鯨丸」のパーツの前で写真に納まる関係者=21日午前、山口県下関市

 商業捕鯨で国内唯一の沖合操業を手がける共同船舶(東京)は21日、来年から導入予定の捕鯨母船「関鯨丸」の起工式を山口県下関市で開いた。本格的な船体の組み立てが始まるのを前に、関係者約30人が安全を祈願。8月31日に進水式を行い、来年3月の完成を予定している。

 関鯨丸は全長112.6メートル、総トン数は約9100トン。日本から南極海に到達可能な航続距離を誇る。老朽化した現行の「日新丸」に代わり、沖合で捕獲したクジラの加工や運搬を担う。

 新船の建造は、旭洋造船(下関市)が今年2月に開始。鋼板の切り出しや溶接を進めており、約120のパーツを造船所ドックで組み立てる。

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