不明の潜水艇捜索、音を感知 「生存の望み」と米CNN報道

英豪華客船タイタニック号の残骸を海底に見に行く観光ツアー会社の潜水艇(ロイター=共同)

 【ニューヨーク共同】米沿岸警備隊は21日、沈没した英豪華客船タイタニック号の残骸を見る観光ツアーで行方不明になった潜水艇の捜索で、カナダの哨戒機が海中の音を感知したと発表した。米CNNテレビ(電子版)は、たたくような音が複数回確認されたため、米政府が「生存者がいる望みがある」とみていると伝えた。

 哨戒機は投下した水中音波探知機(ソナー)で音を拾ったとみられる。沿岸警備隊によると、海中探査機で周辺を捜索したが音の発生源は見つからなかった。音を分析し、調査を継続する。

 CNNは米政府のメモの内容を報じた。20日の捜索で30分ごとに海中のたたくような音を感知。どの時点での情報か不明だが、その4時間後にソナーで同じような音を確認した。20日夜に送付された更新情報でも「響く音がさらに聞こえた」と記していたという。

 潜水艇内の酸素は22日午前(日本時間同日午後)に切れる見通し。発見できたとしても救助に充てられる時間は限られ、米国とカナダは捜索とともに引き揚げ機材の輸送を急いでいる。

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