高級サクランボの盗難相次ぐ 山形、収穫直前だったのに

「紅秀峰」の実がもぎ取られた山口茂義さんのサクランボの木=21日午後、山形県天童市

 サクランボの一大産地の山形県で、高級品種の盗難が相次いでいる。県警によると、把握分だけでも収穫期の6月以降、「佐藤錦」など計5件の被害があった。「大事に育ててきたのにショックだ」。21日に被害が発覚した天童市山元の農業山口茂義さん(67)は、この日に収穫する予定だった品種を盗まれた。

 山口さんは21日早朝、ビニールハウスで言葉を失ったという。サクランボの木3本から、手が届く範囲を中心に高級品種「紅秀峰」の実が軸ごともぎ取られていた。

 約10キロ分、5万円相当の被害。山口さんは「冬から手間をかけ、今日から収穫を始めるはずの木だった」と憤る。

 5件のうち3件が天童市内。

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