藤沢駅前最大規模の再開発事業が始動、市が都市計画決定 一部は29年目標に整備

再開発ビルの完成イメージ

 藤沢駅前街区で最大規模となる再開発が、構想浮上から30年余りを経て始動する。藤沢市は21日、藤沢駅南口391地区市街地再開発事業を都市計画決定した。既存の商業ビル3棟を一体化し、駅直結の商業・業務・宿泊系ビルと駅前広場の一部を2029年を目標に整備する。同街区では商業ビルの多くが更新期を迎えており、鉄道3社が乗り入れる「湘南の玄関口」の機能の強化へ向けたモデルケースとなる。     

 391地区は区域面積約5千平方メートル。事業計画では、ビル3棟を一体化し、地上17階・地下2階建ての再開発ビル(延べ床面積約3万5200平方メートル)を建設。地上1~6階が店舗、同7~10階がオフィス、12~17階が多目的ホール付きホテルを配置する。今後、現行の再開発準備組合を事業主体となる再開発組合に県の認可を経て改組する。

 一方、市は同地区の再開発を見据え、大型商業ビルが集積する駅前街区を対象に、住居用途を極力避け、都市機能の維持、強化を誘導するためのまちづくりガイドラインを22年度に策定。評価基準を満たした建て替えに対し、容積率の緩和や税制優遇などの支援策やテナントへの助成を講じる。

 391地区には現在、「フジサワ名店ビル」(地上7階地下1階建て)、「ダイヤモンドビル」(地上6階地下1階建て)、「CDビル」(藤沢プライム、地上7階地下1階建て)の商業ビル3棟が立地。中央部には市有地の広場がある。

© 株式会社神奈川新聞社