井岡一翔、検査で尿から大麻成分 JBC発表、陣営は潔白主張

WBAスーパーフライ級タイトルマッチを前に記者会見する井岡一翔=17日、東京都内

 日本ボクシングコミッション(JBC)は21日、世界4階級制覇の実績を持つ井岡一翔(34)=志成=に実施したドーピング検査の尿検体から禁止物質の大麻成分が検出されたと発表した。

 世界反ドーピング機関(WADA)の基準値を下回る微量のため、JBCは違反しないと判断。24日の世界ボクシング協会(WBA)スーパーフライ級タイトルマッチ(東京・大田区総合体育館)は予定通り開催する見通し。

 検体は昨年12月31日にジョシュア・フランコ(米国)と引き分けた同級2団体王座統一戦の際に採取された。その後、井岡は世界ボクシング機構(WBO)王座を返上し、今回は挑戦者として再戦。志成ジムは「禁止薬物を摂取も使用もしていない。潔白を証明していく。このタイミングで発表する必要性があったか疑問が残る」と声明を出した。

 JBCの安河内剛事務局長は22日に取材に応じ、ドーピング規定違反ではないことを強調。「(24日の)試合後に公表して隠蔽体質と疑われたくなかった。井岡側とはあつれきはない」と話した。

井岡一翔

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