米当局、アマゾンを提訴 プライム会員の解約複雑化

アマゾン・コムのロゴ=2020年10月、米ボストン(AP=共同)

 【ニューヨーク共同】米連邦取引委員会(FTC)は21日、米アマゾン・コムが会員向け有料サービス「アマゾンプライム」で同意なく契約させたり、解約しないよう手続きを複雑化させたりしているとしてアマゾンを米西部ワシントン州の裁判所に提訴したと発表した。電子商取引(EC)での消費者保護を目的とした法律などに違反したとしている。

 FTCは、アマゾンで買い物する際にプライムに加入しないで購入するボタンが見つけにくくなっており、解約には契約延長を提案するページを何度も回避する必要があると指摘した。意図しない契約に誘導し、解約を複雑化する「ダークパターン」と呼ばれる手法を使い、消費者が不利益を被ったと主張した。

 アマゾンは「FTCの訴えは間違いだ。プライム会員の登録も、解約も分かりやすく簡単に設計されている。法廷で私たちの主張を証明する」とのコメントを出した。

 アマゾンプライム会員は配送料が無料になったり、映画や音楽などの特典を楽しめたりする。アマゾンは2021年春に世界の会員数が2億人を超えたと明らかにした。

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