「あなたがしてくれなくても」今夜ついに最終回! 奈緒&永山瑛太がクランクアップ

フジテレビ系連続ドラマ「あなたがしてくれなくても」(木曜午後10:00)が本日6月22日に最終回を迎える。そして、このほど、主人公・吉野みち役の奈緒と、吉野陽一役・永山瑛太がクランクアップし、本編の撮影がついに終了。

「あなたがしてくれなくても」の原作は、夫婦のセックスレスをテーマにし、2017年から「漫画アクション」で連載を開始。話題にしづらいセックスレスの問題に直球で切り込んだ衝撃作として、大きな話題を呼んだ。ドラマ化にあたっては、平日の昼間に不倫に溺れていく男女の姿を描いた「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(同系)の西谷弘監督をはじめ、当時の制作スタッフが9年ぶりに集結。奈緒と永山のほか、もう1組の夫婦を、岩田剛典と田中みな実が演じている。

まず、永山が撮影を終えた。日差しがまぶしいくらいの快晴の下、急勾配が印象的な、吉野家のマンション前の坂道のシーンだ。「吉野陽一役、永山瑛太さんオールアップになります!」の声とともに、スタッフ一同から拍手が起こり、西谷監督から花束が手渡された。

視聴者の間でたびたび賛否を巻き起こしてきた陽一というキャラクターを演じきり、永山は「俳優をやる上で、自分が演じるキャラクターは誰よりも理解して、自分自身で愛しながらやりたいと思っていたんですけど、初めて陽一というキャラクターは嫌いになりそうになりました(笑)。それでも現場に来ると、みんながいいものを作ろうという意識と、楽しもうという気持ちがすごく僕自身たくさん伝わってきて、ちょっと心が折れそうな時もあったんですけど、本当にみんなでチーム一丸となって作れたという達成感と、なかなか味わえないような感情で満たされています。長い間お疲れさまでした。ありがとうございました」と万感の思いを込めて、感謝を伝えた。

このシーンは、夫婦を演じたみち役の奈緒とも最後の共演シーン。永山は奈緒に「残りのシーン頑張ってね」とエールを送ると、奈緒も「最後まで頑張ります!」と応じ、2人は固く握手。最後には、互いをねぎらうように優しく抱き合って、“吉野夫婦”として最後の時を過ごした。

主演・奈緒は、みちが1人暮らしを始めたアパートのシーンでクランクアップ。最後のシーンに向けて入念に打ち合わせをしてから、「本番!」のかけ声とともに撮影に臨み、みちとしての演技を終えた。オールアップの声がかかり、西谷監督から花束が渡され、現場は大きな拍手に包まれた。

奈緒はまず、「1クール、皆さん本当にお疲れさ、あでした。個人的な話になってしまうのですが、私が20歳の時に『昼顔』(同系)というドラマをテレビでやっていて、当時、私はまだ上京前で、地元の福岡から東京に通っていたので、シェアハウスに15人くらいで住んでいたんですけど、自分の部屋にテレビがなくて、ほとんどテレビドラマというものを見られていませんでした。そんな中でも、当時一緒に住んでいた先輩たちも私も『昼顔』が大好きで、“今日は『昼顔』だね”って言って、急いで家に帰って見ていました。その放送が終わった後に1人暮らしをすることが決まって上京したんですけど、その時に背中を押してくれた先輩が、(永山)瑛太さんでした。その当時、私は、自分がテレビドラマに出られるなんて思っていなかったですし、そんな大きな夢も持てていませんでした」と自身の体験をあらためて振り返った。

続けて、「上京していろいろな出会いがあって、このドラマと出会って、(撮影に入った)最初は恥ずかしくて言えなかったんですけど、その『昼顔』を作った皆さんと3カ月という時間をご一緒できて、夢のような時間を過ごさせていただきました。そして、この現場で出会った皆さんと過ごしていく中で、“やっぱり、エンターテインメントを作るということは、人として優しくなれるお仕事に携わっているんだな”とすごく感じました。現場では、私に想像もできない、各部署でつらいことや大変なこともあったり、寝られない時間もあったりすると思うんですけど、それでもドラマの中に生きるみち、誠、楓、陽一という本当に愛すべき人たちのことを、皆さんが考えて現場で愛して作っている姿を本当に身にしみて感じながら、“やっぱりこの仕事が大好きだな”とあらためて思いました。すごく頼りない座長だったと思うんですけど、すてきな共演者の皆さんと、監督と、スタッフの皆さんに囲まれて、最高の結婚生活を送ることができました。皆さんとまたお会いできるように、もっともっと優しい自分になってお会いできるように、これからも精進してお芝居を続けます。全11話、本当にありがとうございました」と語り、締めくくった。

最終回。吉野みちは夫・陽一と、新名誠(岩田剛典)は妻・楓(田中)とそれぞれ、離婚が成立。しかし、みちと新名は、セックスレスの戦友になれたことや、お互いを好きになったことを後悔していないと伝え合って別れた。その2カ月後、新名は陽一のカフェに呼ばれる。陽一は新名に「みちと別れたのか?」と聞く。口を濁す新名を見て、陽一は、みちと新名は付き合っておらず、新名は振られたことを知る。陽一がカフェに新名を呼び出したのは、ふと立ち寄ったカフェで、みちと別の男性がデートしている姿を見たからだった。「みちさんに限って…」と否定する新名は、振られてから一度も会っていないことを明かす。そんな新名に、陽一は「みちは誰かがそばにいて見てやんなきゃ駄目じゃないの?」といら立つが、新名もまたいら立って「みちさんは1人で生きていますよ」と返す。
一方、みちは、1人で生きて行く決意はしているものの、実際に1人になってみて、不便さや寂しさを実感し始めていた。そんな時、陽一の家に姉の麻美(紺野まひる)がやって来る。麻美は子どもの音楽教室の発表会に行けないため、みちに代わりを頼んだと言う。自分も行こうとする陽一に、麻美は「あんたは来なくて良い」と告げるが…。

© 株式会社東京ニュース通信社