なぜこんなグッズが…?「バラン」アクスタの使い道が未知数

アニメやアイドルのグッズで、今いちばんポピュラーなのが通称アクスタと呼ばれる「アクリルスタンド」だろう。旅行やライブで、手持ちのアクスタとツーショットや風景写真を撮るのは、いまや「推し活」として定着している。

バランと小菊のアクリルスタンド。どちらも着脱可能だ(提供/新日本ケミカル)

最近ではスポーツ選手やお笑い芸人のアクスタも発売されているが、先日ツイッターでさらなる変わり種を発見。お弁当に欠かせない「バラン」とお刺身に添えられる「小菊」のアクスタだ。

なぜこんなデザインのアクスタを? 気になったので、アクスタを作成した大阪の企業「新日本ケミカル・オーナメント工業」(所在地:大阪府岸和田市)に聞いてみました。

「知名度を上げるため、そして流行ってるから」

──「バラン&菊」のアクリルスタンド・・・なぜ作ろうと思ったんですか?

弊社はバランや小菊などを製造している会社なのですが、店舗用や業務用の商品が多く、もともと一般層の認知度は高くありません。就職説明会などでも「バランは知っているけど、このような商品を扱う会社があるのは知らなかった」という声もよく聞きます。

商品と業界で知名度にギャップを感じ、2020年頃から積極的なSNS投稿も始めました。今回「アクリルスタンド」を作ったのは、やはりSNSとの親和性が高いなと感じたからです。写真を投稿しやすいですし、自立するので飾るのに場所を選ばないという点がいいなと。でも、1番の理由は、流行ってるからという単純なものです(笑)。

確かに自立するけれども

──バラン&小菊のアクスタは見たことがないので、ツイッターで見かけて思わず二度見してしまいました。

当初はバランだけのアクリルスタンドを制作する予定だったんです。開発を進めるなかで差し込み口を2つ作ればどちらかに好きなアクリルスタンドを設置できるのでは? と気づき、前後2段にしました。そしてバランの対になるスタンドとして、もうひとつの差し込み口に小菊を添えてみました。

もともとは販促品して作成したのですが、弊社の商品「使い捨てまな板シート」とのセット商品として、現在はネットショップで販売しています。

2022年はバラン柄のマスキングテープを作っていた

──購入できるんですね! このアクスタならではのおすすめな撮り方などありますか?

バランはお刺身の下に敷かれ、小菊は上に添えることが多いアイテムです。なので、バランを背景にしてお好きなアクリルスタンドを前に飾ったり、お好きなキャラクターに小菊を添えたりと、個性的な写真が撮影できるかと。

また、バランと小菊の前後を逆にして、バランを隙間からのぞかせるとかわいらしい写真が撮れますよ。お好きな飾り方・撮り方にチャレンジしてみてください。

後日、同社から「ぜひ写真撮影を楽しんでほしい」とバラン&小菊アクスタのプレゼントが。せっかくなので、届いたばかりのアクスタを持って外出してみることにした。

個性の強いデザインなだけに、どのような写真が撮れるか未知数だったものの、花や切り株、川など、どんな場所でも馴染むことがわかった(気がする)。

果たしてこれで合っているのだろうか? 正解がわからない…

また、料理の飾り物であるバランと小菊をモチーフにしているだけあり、風景やグッズを引き立ててくれるような撮り方ができるのも楽しい(気がする)。果たして「バランアクスタ」の有効な使い方は何なのか、どなたか教えてください・・・!

取材・文・写真/つちだ四郎

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