モリカワらがテーラーメイド新ウェッジのテストを開始

ルーカス・ハーバートの新しい「テーラーメイド MG4 ウェッジ」(GolfWRX)

“MG3”として知られるテーラーメイド ミルドグラインド3ウェッジは2021年9月に一般向けにリリースされており、以来、数年にわたり世界最高峰のPGAツアープレーヤーたちが使用してきた。ユーザーには、タイガー・ウッズ、ロリー・マキロイ(北アイルランド)、コリン・モリカワ、トミー・フリートウッド(イングランド)、ルーカス・ハーバート(オーストラリア)らがいるが、これはほんの一部である。

以前のMG3ウェッジには、メッキなしフェース技術、機械ミーリングされたソール形状、シャープなフェース溝(ZTP-17グルーブテクノロジーと呼ばれる)、摩擦力を促進するためメインの溝の合間に配されたマイクロリブといった際立つ特徴があった。このウェッジはボールのコントロールを向上させるため、そしてグリーンサイドで究極のスピン量を得るために設計され、多用途性を高めるカスタムグラインドが用意されていた。

2年の時を経て、テーラーメイドは遂に新しいMG4(ミルドグラインド4)ウェッジを「トラベラーズ選手権」でお披露目した。

テーラーメイドの全契約選手が順次この新しいウェッジのテスティングを行うことが見込まれるなか、GolfWRX.comは火曜に、TPCリバーハイランズにてモリカワとハーバートのバッグに新しいMG4ウェッジが収まっているところを目撃した。

モリカワが使っていたのは、50度SB(スタンダードバウンス)、56度LB(ローバウンス)、60度TW(タイガー・ウッズ・グラインド)だった。

モリカワが使うTWグラインド(GolfWRX)

ハーバートはバッグに、48度SB、56度TW、そしてウルトラカスタムグラインドの60度ウェッジを入れていた。

ハーバートは火曜にGolfWRX.comの取材に対し、「フェースはかなりグリップ力があるので、紙ヤスリみたいな感じだね。それはグリーン周りで直ちに感じることができた。スピン量はかなり多くなった。80ydのピッチショットでさえ、スピン量はかなり増えているね」と述べた。

特徴的なフェース(GolfWRX)

では、60度ロブウェッジのカスタムグラインドの正体は?

これについて、ハーバートは「僕はオーストラリアで育ったので、とにかくバウンスは削り取りたかった。僕はフェースを開いてショットを打つことが多いんだ。これは見た目よりも実際はバウンスが大きいのだけど、グリーン周りの、特にかなり硬いコンディションでは、バウンスがあり過ぎない方が好きなんだ。ただ、56度はTWグラインドで、よりバウンスが大きいので、バウンスを必要とするショットではフェースを開くことでさらにバウンスが使えるようになるんだ」と説明した。

ハーバートのためにカスタムされたソール(GolfWRX)

よりハイバウンスのウェッジは、スイングの角度が急なゴルファーにとって恩恵となり、また、地面が濡れているコンディションでは、ターフを深く掘り過ぎないという利点もある。その一方で、ローバウンスのオプションはシャローなスイングの持ち主に向いており、また、地面が硬いコンディションで効果を発揮する。

テーラーメイドはまだ新しいMG4ウェッジに関する技術的な詳細情報を公開しておらず、新設計がいかにして、ハーバートの語ったショートゲームのショットにおけるスピン量の増加をもたらしたのかは現時点では不明となっている。ただし我々は、選手たちが今週の「トラベラーズ選手権」でこの新設計を試しているという事実は把握している。

今後、どの選手が新しいMG4ウェッジへ変更するかは続報を待つことにしよう。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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