「やましさはみじんもない」無罪主張の渡辺典子県議に罰金10万円を求刑 選挙買収事件

河井夫妻の大規模買収事件をめぐる被買収側の裁判で、検察側は、渡辺典子 県議に対し罰金10万円を求刑しました。

起訴状によりますと、県議会議員の 渡辺典子 被告は、4年前の参議院選挙をめぐり、河井案里 氏を当選させる目的と知りながら、夫・河井克行 元法務大臣から現金10万円を受け取った罪に問われ、一貫して無罪を主張しています。

22日の裁判で検察側は、「渡辺被告は案里氏の選挙支援を依頼するために克行氏と企業の会長との面会を仲介し、その直後に2人きりの車内で現金を受け取った。買収の趣旨があったことは明白」などと指摘し、罰金10万円と追徴金10万円を求刑しました。

一方、弁護側は、「現金を受け取る前、車の中ではほとんどが渡辺被告自身の選挙の振り返りの話だった。受け取った10万円は例年、克行氏から受け取る寄付金と金額も受け取る時期も変わりなく、寄付金と認識することに不合理な点はない」「この年の夏に克行氏から別で寄付金が交付されている事実もない」などとして無罪を主張しました。

最後に、渡辺被告は、「やましさはみじんもありません。これまでの全ての選挙で公平性をおびやかした事実は一切ありません」とはっきりとした声で述べました。

判決は、7月19日に言い渡される予定です。

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