松下洸平、野球がテーマの舞台に挑むも「僕は球技全般がNG」

劇作家・井上ひさしが日本人の戦争責任をテーマに描いた舞台『闇に咲く花』。2023年9月に「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)で上演される同作で主演をつとめる松下洸平が、大阪市内で会見を開いた。

こまつ座 第147回公演『闇に咲く花』で主演をつとめる松下洸平(写真/髙村直希)

■ 「台本を覚える勇気がなかなか出なかった」

松下は井上作品の特徴について、「井上ひさしさんの戯曲に出てくる人たちは、戦中、戦後の貧しいなかでありながらも、みんな本当に明るい。そこが余計に胸が苦しくなる。悲しいことを悲しく書かず、明るく書くからこそ、どんな資料を見るよりも戦争と向き合おうという気持ちが芽生える」と語る。

出演が決まってからも「(台詞などの)一言、一言が重くて台本を覚える勇気がなかなか出なかった」とプレッシャーがあったという。

こまつ座 第147回公演『闇に咲く花』で主演をつとめる松下洸平(写真/髙村直希)

■ 「ボールの持ち方は浅利陽介くんに教わりました」

また松下は同作で、戦地から帰還した伝説のエース投手・健太郎を演じるが、「僕は球技全般がNG。だから野球を練習しなきゃなって。(共演の)浅利陽介くんは野球、バスケがすごく上手で、ボールの持ち方も浅利くんに教わりました。台本を覚えなきゃとか言っていますけど、最初にやらなきゃいけないのはキャッチボール」と投球練習に取り組むことを宣言。

さらに記者からの「もし舞台期間中に始球式のオファーがあったら?」の質問には、「来年でも良いですか。それまでに本当に練習しますんで」と登板に意欲を見せた。

こまつ座 第147回公演『闇に咲く花』で主演をつとめる松下洸平(写真/髙村直希)

舞台『闇に咲く花』は、9月6〜10日に「新歌舞伎座」にて上演。チケットはS席1万500円、A席7000円(7月16日より発売)。

取材・文/田辺ユウキ

こまつ座 第147回公演『闇に咲く花』

会場:新歌舞伎座(大阪府大阪市天王寺区上本町6-5-13 YUFURA6階)
期間:2023年9月6日(水)~9月10日(日)
料金:S席 1万500円、A席7000円

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