≪DRT≫クラッシュ9のディープも?気になるアレイッキ見せ!開発者全解説!!

独創的なアイディアとデザインで、琵琶湖を始め日本全国はもちろんアメリカ西海岸などでも支持がアツいDRT。ショーでは注目のプロトアイテムが盛りだくさんだったが、今回は、DRT代表にしてメインデザイナー白川友也さん自らレクチャー! 多くは語らない白川さんだが、その核心に触れてもらったぞ。

●文:ルアマガプラス編集部

白川友也さんのプロフィール

― 白川友也(しらかわ・ともや)

滋賀県在住。バンドマン時代などを経て2007年にDRT(当時はディビジョン)を設立。最初はほぼロッドのみの展開だったが、5年後にはワープ90というクランクベイトを皮切りにルアーにも進出。シャトル、タイニークラッシュなどで一躍人気メーカーとなる。アングラーとしては岸釣り、バスボートの両刀使い。

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エースヘッド

横向きフィンテールのソフトジャークベイト「VTS」での使用を想定したジグヘッド。サブネームは「アンチロールスイミングジグ」だ!

白川「VTS5インチのストレートリトリーブが琵琶湖で釣れていて、その釣りに特化させたジグヘッドです。それにはロールは必要がなく、それを殺すための縦扁平デザインにして直進性のみと特化させたスイミングジグヘッドです。完全に水を切る感じになっています」

【エースヘッド 価格とスペック】

その釣法をこなすためのスピニングリール用ハンドルも先日リリースされたばかりだ。

バリアルハンドルp.c.d110

白川「スピニングのダブルハンドル嫌いだったんですけど、自分でも使いたくなるような仕様を求めてデザイン。とうとう作ってしまいました(笑)。使い心地も別格で、i字系にもベスト」

【エースヘッド 価格とスペック】

バンプストッパー(クラッシュ・ゴースト用)

DRTのビッグベイト「ゴースト」をカスタムするための追加パーツで、ジョイントにはさんでジョイントの可動角を制御するダンパーとなる。このパーツだけで、アクションが様変わり!

白川「バンプストッパーはタイプごとに全部厚みが違うんですが、これを追加したり違う厚みに変えることによってアクションを変更できるパーツになります。ゴースト・ジョイント部のネジを取ってもらって入れ替える仕組み。色々アジャストできるように、何種類もバリエーションを作ってみました。このパッドだけのセット販売を想定しています」

新色「マジックトラウト」

ぱっと見は、DRTらしいレインボートラウトモチーフのカラー。しかし、間近に寄って見てみると…!

白川「これはニューカラー、ビッグベイトなどに採用するマジックトラウトという色になります。フレンジーの開発をやっているときに発見した「レンズホロ」というパターンがあって、それがすごく調子が良かった。普通のホロと違い、独特の光り方をするんですよ。そのレンズホロにレインボートラウトカラーを組み合わせた新色です」

レンズホロを採用した新色「マジックトラウト」

ポリス

DRTからディープダイビングクランクベイトが登場!?
白川「名前はポリスです。ディープにいるバスに到達させたくて、潜行深度は10mはおろか、現段階では13mオーバーをマークしています」

超ロングリップにはラインアイが2つ。ボディも、ファットかつかなりレングスもある。

白川「クランクベイトは飛距離が命ですが、ポリスはキャスタビリティも凄い。条件が揃えば80mは飛んでいきます」

前代未聞の潜行深度とキャスト距離…DRT「らしい」新規性あるアイテムになりそうだ

クラッシュ9ディープver

クラッシュ9のボディーを踏襲しているが、現時点ではなんとリップは一体成形!

白川「クラッシュ9のディープクランクバージョンになります。ディープレンジにビッグベイトを送り込みたいという意図で。現状、水深11mくらいまでは潜るようになっています。まだまだテスト中ですね」

かなり長めのリップには2個のラインアイ。テールも既存のVテールではないような…?続報を待て!

クラッシュ9アディショナルボディ

クラッシュ9だが何か違和感が…?という人は鋭い! ジョイントがひとつ多いのだ。

白川「これも実験中のプロジェクト。クラッシュ9の真ん中に追加する用のボディですね。クラッシュ9のジョイントのピンを抜いて貰って、コレを挟み込む。アディショナル・ジョイント的なパーツです。2サイズをテストしています。でも比重によってバランスが結構難しいんで、そこを調整して煮詰めているところです」

ジョイントが増えることによって、よりなまめかしさがUPするのか!? クラッシュ9はまだまだ進化する…!!

ファラオ

リアル系パターンがプリントされた…布。布をまとったビッグベイト!

白川「そうです。ファラオはビッグベイトのガワを布で作ったプロトモデルになります。展示ものは、開発途中の現状のまま。世の中に生地は無限にあるので、選択肢がありすぎる(笑)。テストする布やパターンも無限に増えてしまっています」

展示してあるのはリアルバスカラー風。白川さんのブログでも違った仕様のファラオをチラ見せ中だ!

グライドセイバー

ヘッドに水平方向のスリットがあり、何やら樹脂製のパーツが配されたビッグベイト。

白川「見た通りクチに切れ込みがあって、その切れ込みの1番下が支点になっていて、顔全部がリップになっています。動きとしてはS字系です。とはいえ、S字のグライド幅というより、ピッチの増加を狙ったもの。1mリトリーブしたら普通のS字だと2回くらいSを描くとしたら、これは4回くらいスライド」

今までなかったようなギミックを盛り込み、現行ルアーを越えるアクションを目指した野心作だ。

バサロアクションビッグベイト

ヘッド部分に幅広のスリットが垂直に走っているうえに、ジョイント部が何やら縦に可動するようだ。

白川「ビッグベイトではあるんですが、いわゆるバサロ系ルアー。バサロ系なんですが、今までにあるルアーは横向き、横扁平が多い。ギル型プラグですとか。それを棒状のデザインでやりたくて、色々チャレンジしています」

シンプルな構造だが、見慣れないパーツも…。

白川「ヘッドの下に伸びている平打ちした金属パーツはラインアイになります。スリットとパーツの組み合わせは、グライドセイバーで使ったシステム流用で、そのタテバージョンです」

ワカサギパターンプラグ

こちらも初公開となった、DRT的琵琶湖ワカサギゲームの追求。

白川「ヘッド周辺じゃなくって、ボディの真ん中にリップがついてます。実はリップを後方にすればするほど、著しくウォブリングが消えていってロールオンリーになっていく。真冬の琵琶湖のワカサギパターン用。リップを取ればi字仕様になるようテスト中。しかもオカッパリ仕様で開発を進めています」

ロールを極めた先に、ワカサギパターン激戦区を制するスペックが生まれる。まだまだプロト段階だが、リリースが待ち遠し過ぎる!

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