逗子崩落事故で書類送検 管理担当者、業過致死疑い

道路脇の斜面が崩れ、女子生徒が巻き込まれた現場=2020年2月、神奈川県逗子市

 神奈川県逗子市で2020年2月、マンション敷地の斜面が崩れ、直下の市道を歩いていた県立高校の女子生徒=当時(18)=が土砂に巻き込まれて死亡した事故で、県警は23日、必要な安全措置を怠ったとして業務上過失致死の疑いで、マンション管理会社の担当者だった男性社員を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 事故では、高さ約16メートルの斜面から約66トンの土砂が突然崩れ落ち、偶然通りかかった高校生の命が奪われた。県警は、危険性が放置された過失を問う必要があると判断した。

 捜査関係者によると、男性は管理会社「大京アステージ」湘南支店の担当者だった。書類送検容疑は、斜面に亀裂が生じているのを前日に把握していたのに、必要な安全措置を取らず、事故を引き起こした疑い。

 女子生徒の遺族は、マンション管理人が対応を怠ったとして、業務上過失致死などの疑いで男性を刑事告訴。管理会社などに損害賠償も求めて横浜地裁に提訴し、危険性の高い斜面を放置したとして、県にも賠償を求める訴えを起こした。

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