サイクリングで観光振興 岩手県、計4ルート素案まとめる

 

 岩手県は、自転車を活用した観光振興に向け、県内全域を回遊する広域サイクリングルートの素案をまとめた。エリアごとに計4ルートを設け、宿泊しながら景勝地や温泉、世界遺産など各地の魅力を感じられるのが特長。国のモデル登録を目指し、本年度内に県が管理する道路で具体的なルートを決める。

 東西南北の各ルートで構成。「東」(250キロ)は沿岸を縦断し、浜の美景を眺め、東日本大震災からの復興状況を学べる。盛岡市、一関市、西和賀町などを巡る「西」(300キロ)は温泉やグルメを楽しめ、「南」(300キロ)は平泉の文化遺産などの世界遺産を巡り、「北」(400キロ)は自然の豊かさや漆文化などに触れられる。

 各地の駅をアクセス拠点とし、自転車用ラックや空気入れなどが整った「サイクルステーション」や自転車店の場所も明示する。いずれも中、上級者向けで休憩、宿泊施設を利用しながら数日間、長距離を走ることを想定している。

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