路面電車に不審物 回収や誘導訓練 岡山県警 体調不良訴えた乗客救護

路面電車でのテロを想定した訓練

 岡山電気軌道(岡山市中区徳吉町)と岡山県警は23日、路面電車内でのテロ発生を想定した訓練を同社で行い、非常時の対応を確認した。

 走行中の車内で不審物が見つかり、異臭が発生して乗客が体調不良を訴えた―との想定。県警機動隊や岡山中央署、同社の約40人が参加した。

 約20人を乗せた車内で、刃物を持った男が液体入りのペットボトルを置き異臭が広がると、運転士が110番。駆け付けた警察官は車外に逃げた男を取り押さえ、防護服を着た機動隊員が不審物を回収。負傷者を救護した。

 岡山県内では県庁などで不審な段ボール箱が見つかった事件が起きたばかり。同署の難波主税警備課長は「不審物を見つけたら触らず通報してほしい」、同社の礒野省吾専務は「非常事態でも慌てず、乗客の安全を確保したい」と話した。

訓練で刃物を持った男に向かう警察官

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