広瀬すずが「みんな変(笑)」と話す『水は海に向かって流れる』クセ者揃いの“シェアハウスの裏側”を大公開

©2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 ©田島列島/講談社

2021年に映像化もされた「子供はわかってあげない」で漫画賞を総ナメにした田島列島の傑作漫画『水は海に向かって流れる』が、主演・広瀬すず、監督・前田 哲で映画化、全国公開中だ。このたび、メイキングとインタビューを収めたスペシャル映像が解禁となった。

“ときめき”と“感動”の物語

過去のある出来事から「恋愛はしない」と宣言するクールな主人公・榊千紗(広瀬すず)がシェアハウスに引っ越してきた10歳年下の高校生・直達(大西利空)との出会いをきっかけに、心の扉を少しずつ開けていく様を繊細に描いた本作。共同生活の中で、次第に榊さんへの想いを募らせていく直達のまっすぐな気持ちが、榊さんの止まっていた時間を動かしていくのだが…実は2人の間には思いもよらない過去の因縁があった…。

高良健吾、戸塚純貴、當真あみ、生瀬勝久など実力派俳優たちが演じる、クセ者揃いのシェハウスのメンバーとのクスっと笑えるやり取りや、榊さんが気まぐれにふるまう豪快な料理の数々、細部までこだわり抜かれた可愛らしい美術など何度も楽しめる要素が盛りだくさん。さらに、広瀬すずと4度目のタッグとなるスピッツが手掛けた主題歌「ときめきpart1」が登場人物たちの心情に寄り添い、この物語を一層彩る。

本作へは、「観終えた後、心が晴れ模様になる」「骨太のテーマが、軽やかに描かれている」「めちゃくちゃ優しい気持ちになれる」といった感想が多数届き、爽やかなとときめきと感動が広がっている。公開後の口コミでは、シェハウスが舞台の傑作漫画「めぞん一刻」への言及も数多く見られ、「シェハウスものにハズレ無し」という感想もあがるほど。

広瀬すず「みんな変だなぁ(笑)」

スペシャル映像は、笑わないOL・榊さんと高校生・直達と同じシェアハウスに暮らすクセ者揃いの住人役のキャスト陣が自身のキャラクターについて語っているもの。

最初に登場するのは直達の叔父・歌川茂道(通称:ニゲミチ)役の高良健吾だ。シェアハウスの玄関の前でクランクインを迎えた高良は、少し早めに現場を訪れ「こういうことか」とすぐにニゲミチのキャラクターを掴んだ様子。ニゲミチについて「変わらず少年で、ある意味、成長しきれない人」と話す高良は、劇中でもおちゃめな帽子と服装、そして高良自身が持つ変幻自在の演技力でニゲミチというキャラクターを確立させた。

次に登場するのは、女装占い師・泉谷颯役の戸塚純貴。クランクインの映像から土手で女装とインパクト大なキャラクターだが、「誰とでも対等にいれる人」と話す戸塚は、女装占い師という今までにないキャラクターを魅力的に演じ切った。ほかのキャラクターに比べ、口数は多くないが、たまに言うせりふが心に刺さるのは、見かけだけでなくキャラクターの性格もしっかり落とし込めているからだろう。

シェアハウスの住人として最後に登場するのは海外を旅する成瀬賢三役の生瀬勝久だ。前田監督と最初に話した時に「成瀬っていう役がいていただければいいんです」と言われ、「不安」と話す生瀬だが、榊さんにちゃんと意見したり、シェアハウス全体のお父さんのような役割を果たしたり、“そこにいるだけ”という演技で存在感を抜群に発揮できるのは生瀬だからこそ。そんな3人が演じるクセ強な住人たちを広瀬は「おもしろかったです。みんな変だなぁ(笑)」と話しつつ、「それを監督に言ったら榊さんも十分変だからって言われて、まともな人はいないんだこの映画(笑)」と楽しそうに話す。

最後に登場するのは、直達の同級生・泉谷楓役の當真あみ。本作が長編実写映画初出演となる當真は緊張気味に「出演が決まった時は、嬉しかったと同時に不安もありました」と話す。本作で楓にとって重要な場面となる榊さんと対峙するシーンのメイキングでは、何度もテイクを重ね撮り直す真剣なまなざしのなかに當真自身が放つ輝きがある。広瀬も「やればやるほどどんどん表情が変わっていくのが正面から見てすごい分かって、今の目線でちょっと一瞬ドキッとしたとか、そういう自分の新しい感情もやればやるほど生まれてくるし、10代ならではのごまかしがきかない目線とか、かわいかったです」と當真の魅力を話す。大西との学校シーンの舞台裏では二人で高校生らしいキュートな笑顔も披露している。

本作に参加した広瀬は「私自身もすごい新鮮な環境でしたし、ここまでクールな役も初めてだったし楽しく参加させてもらいました」と撮影を振り返り、劇中でその新たな魅力を発揮している。

『水は海に向かって流れる』TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中

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