らんまん第12週振りかえり・マルバマンネングサ

裕福な造り酒屋の跡取り息子として生まれた主人公が、やがて植物学の道をひたすらに突き進む姿を描く連続テレビ小説『らんまん』(NHK朝ドラ)。6月24日は、「マルバマンネングサ」と題する第12週(6月19日〜23日放送)を振りかえる。

高知・土佐へ里帰りする万太郎(神木隆之介)、寿恵子(浜辺美波)、竹雄(志尊淳)(C)NHK

実業家・高藤(伊礼彼方)の「妾に迎え入れたい」という申し出を断った寿恵子(浜辺美波)は高藤家を飛び出し、主人公・万太郎(神木隆之介)のいる長屋へ舞踏会のドレス姿のまま現れる。寿恵子の登場に沸く長屋の住民たちの前で、ふたりは互いの気持ちを確かめ合う。

万太郎は、植物学者として「日本中の植物を明らかにして図鑑を作る」という目標と、寿恵子への愛をまっすぐに伝える。そして寿恵子は、必ず図鑑を完成させるよう万太郎に約束させ、万太郎とともに生きていくことを決意。竹雄(志尊淳)や住民たちが大喜びするなか、2人は永遠の愛を誓い合う。

写真右から、結婚の挨拶へ来た万太郎(神木隆之介)、寿恵子(浜辺美波)、まつ(牧瀬里穂)、文太(池内万作)(C)NHK

万太郎と寿恵子は、寿恵子の母・まつ(牧瀬里穂)に結婚を報告するため実家の和菓子屋「白梅堂」を訪れる。娘を心配するまつだったが、寿恵子を必ず幸せにすると約束する万太郎を見て、寿恵子を送り出すことを決心する。そして、まつ自身も、「白梅堂」を閉めて、故郷に帰ることになった和菓子職人の文太(池内万策)についていくことを決めたと明かす。

それから半年後の春。万太郎と竹雄は、寿恵子を連れて故郷の高知・土佐へと里帰りをすることになる。しかしこの時、酒屋に課せられる税制が貯蔵しているすべての酒が課税対象となる「造石税」に変わったことで酒蔵はどこも苦境に立たされており、それは万太郎の実家の造り酒屋「峰屋」も例外ではなかった。

綾たちが役人に詰められている場に遭遇した万太郎(神木隆之介)たち(C)NHK

そして酒蔵にとって一番大切な甑(こしき)倒しの日。万太郎たちが「峰屋」に到着すると、万太郎の姉・綾(佐久間由衣)たちが役人から厳しく詰め寄られていた。役人たちを諭してどうにかその場は逃れた万太郎だが、酒屋の厳しい現状を目の当たりにする。

さらには、万太郎は祖母・タキ(松坂慶子)の体調が思わしくないことも知る。体調の悪いなか平静を装うタキは、寿恵子に百人一首の勝負を挑むが、タキの異変に気づいた万太郎は勝負を中断。タキは痛みをこらえながらも、二人に祝福の言葉を伝える。

その夜、「峰屋」が甑倒しの宴会で盛り上がるなか、綾は一人、これからのことを考えていた。綾の苦悩に気づいた竹雄は、「綾を一人きりにはしない」と、改めて一途な思いを告げて・・・。

本作は、「日本の植物学の父」と謳われる牧野富太郎(まきのとみたろう)の人生をモデルに、激動の時代で草花と情熱的に向き合い続ける植物学者の物語。放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

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