ドゥカティのベゼッチが2セッションともにトップ。マルク・マルケスは19番手/第8戦オランダGP

 6月23日、2023MotoGP第8戦オランダGPの金曜日セッションがTT・サーキット・アッセンで行われ、MotoGPクラスはマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が総合トップで初日を終えた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は総合14番手だった。

 今大会では、ホンダ勢はジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)の代役にイケル・レクオーナ、アレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)の代役としてステファン・ブラドルが起用された。

 また、引き続きポル・エスパルガロ(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)の代役にジョナス・フォルガー、ワイルドカードでロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング)が参戦している。

 晴れでドライコンディション、気温25度、路面温度34度の初日P1は、全員がリヤにミディアムタイヤを履き、フロントがソフトとミディアムが混じるなか、レッドブルKTMファクトリー・レーシングのブラッド・ビンダーとジャック・ミラーのみフロントにハードタイヤを選択した。

 序盤はベゼッチが1分33秒585、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、中上も1分33秒台に入れる。

 そしてミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)が2番手に浮上し、アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)も1分33秒台に入れてくる。

 しかし、3番手だった中上のタイムがキャンセルされて1分34秒136に変更された。その後は、ベゼッチ、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)のワン・ツー。オリベイラもタイムを塗り替える。

 15分経過時点で多くのライダーがピットイン。その後に、10コーナーでアウグスト・フェルナンデス(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)が転倒。約20分が経過して、中上が1分33秒581で2番手、1コーナーでオリベイラが転倒した。

 25分経過すると、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)が10コーナーで転倒、その後、首位を維持するベゼッチが1分33秒298から1分32秒725で唯一の1分32秒台に入れた。

フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2023MotoGP第8戦オランダGP

 残り15分、15コーナーでヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が転倒。マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)が2番手に浮上すると、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は1分33秒498で5番手につけている。

 セッション後半にフロントにハードタイヤを選択したマルティンは、ミディアムに戻して1分32秒870で2番手に浮上した。終盤にはベゼッチが1分32秒246で首位を維持してトップ、ビニャーレスが2番手、アレックス・マルケスが3番手に。

 日本メーカーでは、ヤマハのクアルタラロが5番手、ホンダの中上が7番手と1分32秒台に入れている。フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は16番手、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は21番手だった。

■P2はロングラン&アタック合戦。タイヤ選択もそれぞれ分かれる結果に

 P2は気温が25度と変わらず、路面温度は46度で、フロントにハードタイヤを履くライダーが増え、ミディアムもソフトも見られた。リヤにはソフトかミディアムかわかれている。

 多くのライダーが1分33~34秒台でP1のタイムを超えることはなく周回。コースアウトをするライダーも少なくはないが、翌日の予選に向けたアタックやレースに向けたロングランを行っている印象だ。

 セッション半分ほどすぎた残り32分にアウグスト・フェルナンデスが1コーナーで転倒。その後、ビニャーレスが1分32秒960をマークした。終盤にはKTMのビンダー、ミラー、アレイシ・エスパルガロも1分32秒台を記録して、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が残り12分に1分32秒332でP2のトップに立った。

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第8戦オランダGP

 残り10分には1分32秒254でベゼッチがトップに浮上。クアルタラロ、アレックス・マルケス、マリーニ、バニャイアなども1分32台に入れた。この頃には全員がリヤにソフトタイヤを履いている。

 残り4分を切ると、マルク・マルケスが3コーナーでスリップダウン。19番手どまりになった。

 最後のアタックでは、フロントハードのベゼッチが1分32秒063で自身が記録したP1のベストを更新。2番手がフロントハードのマルティン、3番手がフロントソフトのミラー、4番手がフロントミディアムのバニャイア、5番手がフロントソフトのビニャーレスで、ヤマハ勢トップは6番手のクアルタラロ、ホンダ勢トップは中上の14番手だった。

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