北電設備故障で1000ヘクタール通水停止 北海道3市町

北海道七飯町にある北海道電力七飯発電所の設備故障に伴い、米を栽培する農地1000ヘクタールへの通水が止まっている。道やホクレン、JA新はこだて、行政、渡島平野土地改良区などの関係機関は23日、現地営農支援対策本部を立ち上げた。河川からの取水を進めるものの、水が足りていない状況が続き、稲作に深刻な被害をもたらす恐れがある。

北海道電力は、同改良区との協定に基づき、毎年5~9月に毎秒最大で4・5立方メートルの水を供給していたが、17日から北斗市、函館市、七飯町の農地2000ヘクタールへの通水が止まった。用水を供給する導管が損傷。特に米を作付けする1000ヘクタール、約300戸が影響を受けている。

河川への仮設ポンプの設置、発電所内排水バイパスによる放水、排水ポンプ車の設置、火力発電所の消防ポンプ車の活用など毎秒1・18立方メートルの供給ができる対策を進めるが、水は足りていない。

米農家である同改良区の河村康英理事長は「ひび割れた田んぼを見ると涙が出る思い。北海道電力には最大限の努力をお願いする」と訴えた。

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