不登校特例校の設置検討 佐世保市 「多様な学びの場を確保」 教育長が市議会で答弁

 定例佐世保市議会は23日、代表質問を続行し3人が登壇。市教委の西本眞也教育長は、不登校の児童生徒を受け入れる「不登校特例校」の設置を前向きに検討していく考えを示した。
 大塚克史議員(公明)への答弁。不登校特例校は現在全国に24校(公立14、私立10)あり、長崎県内の設置はない。文部科学相の認定を受けると、学習カリキュラムを通常の8割程度に縮減したり、始業時間を遅らせて登校しやすい時間割にしたりして児童生徒の負担を減らすことが可能。教員が授業を教え、学びの質を保障できるのも特長。国は早期に各都道府県と政令指定都市への展開を目指しており、将来的には300校の設置を目標にしている。
 2021年度に同市で不登校の小学生は169人、中学生は333人でいずれも増えている。西本教育長は不登校特例校について「一人一人のニーズに応じた多様な学びの場を確保でき、大きな可能性を感じている」と答弁。22年度後半から市教委や関係各課で検討チームを発足し、先進校の視察をはじめ定期的に協議を重ねているとした。
 市教委学校教育課によると今後、校舎を新築するのか既存の校舎を使うのかといった学校の設置の仕方や、教育課程の編成などを協議していくという。

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