おじぃ、おばぁのつえも検査 追悼式の警備、物々しく 沖縄・平和祈念公園

 沖縄全戦没者追悼式の会場となった県平和祈念公園内は23日、岸田文雄首相の出席により厳重な警備態勢が敷かれた。昨年7月に安倍晋三前首相が襲撃され死亡、ことし4月にも岸田首相が襲撃されているため、県警は厳戒態勢で臨んだ。平和の礎周辺も多数の警察官が目を光らせ、物々しい雰囲気に包まれた。

 式典会場にはゲートが設けられ、県警や県の職員が入場者の手荷物検査、身体検査を実施した。職員は、子どもから高齢者まで、参列する人々を金属探知機で隅々まで検査した。

 平和行進に参加した遺族会メンバーも例外なく検査を受けた。高齢者のつえも検査するなど徹底された。遺族会の女性(92)は「コロナで4年ぶりの参加だが、雰囲気が変わってしまった。警備が多過ぎる」といぶかしんだ。

 (稲福政俊)

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