ホンダ:ろっ骨の怪我を考慮して走行も、終盤に転倒のマルケス「高速区間の切り返しで厳しかった」/第8戦オランダGP初日

 6月23日、2023年MotoGP第8戦オランダGP MotoGPクラス初日のプラクティス1、2がオランダのTTサーキット・アッセンで行われ、レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは総合19番手、代役のイケル・レクオーナは総合22番手となった。また、ジョアン・ミルは第6戦イタリアGPのP2での転倒の際に右手を負傷し、欠場となっている。

 前戦のドイツGPは転倒が相次ぎ、左手の親指を負傷したことから決勝レースを欠場したマルケスは、のちに足首と肋骨も負傷していることが判明している。そのため、今回は少し遅めのスタートを切り、落ち着いたペースと無理のない範囲で周回を重ねているようだった。

 P1、P2ともに時折オーバーランをする場面も見受けられていたが、転倒は回避していた。しかし、タイムアップを図っていたP2の終盤に3コーナーでスリップダウンで転倒を喫してしまい、1分33秒485が自己ベストとなり19番手で終えている。

 今回ミルの代役を務めるレクオーナは、スーパーバイク世界選手権(SBK)のライダーだが、今シーズン2度目のMotoGPクラス代役参戦となる。そんな彼は、周回を重ねるごとにタイムを縮めていき、P1ではラストアタックで1分34秒363をマーク。P2では自己ベストを0.643秒上回る1分33秒720をマークし、初日22番手となった。

 また、LCRホンダ・カストロールからはステファン・ブラドルがアレックス・リンスの代役で参戦している。初日はリヤのフィーリングに苦しんでいたようで、P1から着実に周回を重ねて改善に取り組んでいた。初日の自己ベストはP2でマークした1分33秒501で総合21番手となったが、マシン改良のために多くのデータを収集していたようだ。

■マルク・マルケス(P1:21番手、P2:19番手)
「今日はドイツで痛めたろっ骨の影響で、十分にパフォーマンスを発揮することができなかった。特に最終セクターの高速区間の切り返しで厳しい走りを強いられてしまった。今日は両セッションともに身体をいたわりスムーズな走りに集中したんだ。P2の最後にプッシュしてQ2進出を狙ったけれど、転倒してしまった。明日のQ1では、できる限りの走りにトライしたい」

■イケル・レクオーナ(P1:22番手、P2:22番手)
「今日の結果にはとても満足している。Honda勢のトップライダーから1秒以内に入ることができたし、総合トップのライダーからもそれほど離れていない。ヘレスで学んだことを引き継ぐことができたし、今日もまた一歩前進することができた。もちろん、もっと速く走りたいと思っているが、落ち着いてチームと協力することも重要だね。彼らは僕よりずっとマシンのことを知っているので、彼らのアドバイスに従っているよ。今日はこれからデータをチェックし、チームと一緒に明日のプランを立てたいと思っている」

■LCRホンダ・カストロールステファン・ブラドル(P1:19番手、P2:21番手)
「この週末の目標はマシンを改善し、ミスをしないようにすることだ。まだ思うような走りはできていないが、全力で取り組んでいるよ。LCRでレースをするのは好きなんだ。LCRには、たくさんのすばらしい思い出がある。今日はチームのすばらしい仕事に感謝しているよ」

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第8戦オランダGP 初日
イケル・レクオーナ(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第8戦オランダGP 初日
イケル・レクオーナ(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第8戦オランダGP 初日
ステファン・ブラドル(LCRホンダ・カストロール)/2023MotoGP第8戦オランダGP 初日
ステファン・ブラドル(LCRホンダ・カストロール)/2023MotoGP第8戦オランダGP 初日

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