新作「素戔嗚尊」きりり 五所川原立佞武多(青森県)、面に墨入れ

「素戔嗚尊」の面に墨を入れる鶴谷さん=23日、五所川原市の「立佞武多の館」

 五所川原立佞武多(たちねぷた)の本年度の新作大型ねぷた「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」の面に墨を入れる「書き割り」が23日、青森県五所川原市の立佞武多の館で行われた。最後に目が描かれると、にらみを利かせた男神の力強い表情が浮かび上がった。

 制作しているのは市商工観光課技能技師の鶴谷昭法さん(41)。素戔嗚尊が剣を振り抜き、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治する日本神話の一場面を表現する。

 同日午前、関係者が見守る中、鶴谷さんは約1時間かけ、縦横それぞれ1.4メートルの面に大小の筆で口、鼻、眉などを描いていった。作業を終えた鶴谷さんは「(昨年あった)水害などの災害が起きないことを願って制作している。今年は(4年ぶりの)通常開催。沿道から多くのお客さんに見てもらい、祭りを楽しんでもらいたい」と話した。

 「素戔嗚尊」は高さ23メートル。色付け、組み立てなどを経て7月21日に完成し、同日から同館で展示される予定。

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