3Wでも圧巻ショット連発 ダボフィニッシュも河本力は2打差で最終日

河本力は首位に2打差で最終日へ(撮影/松本朝子)

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 3日目(24日)◇西那須野CC(栃木)◇7036yd(パー72)◇晴れ(観衆1285人)

「めっちゃ、飛んでるぅ」。スタート前のドライビングレンジ、河本力は締めの1Wショットを打ってニヤリとした。弾道測定器のディスプレイに表示されたのは「キャリー・327yd」の数字。標高約370mのコースとはいえ、やっぱり規格外。木々に囲まれ、1Wを握れるのが1日3回以下のコースでも、見どころいっぱいのゴルフを展開して上位に進んだ。

4位から最終組の1つ前でプレーしたムービングデーは、前半4番(パー5)から3連続バーディを決めた。592ydあるロングホールは3Wを2回使って2オン。球筋と距離を打ち分けられるのも強みで、2打目は残り289ydをカット軌道で合わせた。

アイアンでのティショットがほとんど。でも270ydは軽く飛ぶ(撮影/松本朝子)

ティが前方に移され、ピンまでの距離が295ydに設定された5番は、3Wで1オン狙い。「完ぺきだった」という一打がグリーン奥まで到達した。この日初めての1Wショットになった6番(パー5)で、フェアウェイからの2打目で握ったのは7I。「気持ちよく打ったらちょっと大きかった」と189yd先のピンの左奥ラフに落とした。

2Iで他選手の1Wショットをオーバードライブするパワー自慢だが、河本はドラコン選手ではない。5番は逆目の深いラフから、6番は段下のカップに向けて寄せてスコアを伸ばすショートゲームの技術も高い。「前半はパットが入っていなかったですけど、後半は良い流れでプレーできた」手ごたえがあった。

だからこそ、最後が「残念で仕方ない」。通算20アンダーで迎えた18番、ティショットを左に曲げて池に入れた。風を読み切れず、迷いを断ち切れなかったのが原因。8バーディのラウンドの締めくくりがダブルボギーとなり「66」。18アンダーの3位で終えた。

パッティングは後半にかけて復調した(撮影/松本朝子)

最終日に日体大の後輩、中島啓太と最終組で回ることだけをずっとイメージしていた。あすも1つ前のグループに入った悔しい気持ちを必死に切り替える。「(18番の1打目は)最終日、最終ホールのショットではなく、また1日チャンスがある。そこはプラスに捉えたい。あのミスはもう二度としないように」。シーズン初勝利への糧にしたい。(栃木県那須塩原市/桂川洋一)

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