夏祭り復活 花火玉作り大忙し 岡山の業者、コロナ前に受注回復

花火玉を天日干ししながらチェックする森上社長(右)ら

 岡山県内唯一の打ち上げ花火製造業者・森上煙火工業所(岡山市北区真星)で花火玉の生産がピークを迎えている。新型コロナウイルスの5類移行を受け今年は夏祭りが多く行われる見通しで、職人たちが作業に追われている。

 製造する花火玉は、大輪の直径が300メートルに及ぶ尺玉(直径30センチ)から約60メートルの2号玉(同6センチ)まで9種類。花火の色や形を計算しながら、火薬を半球状の厚紙容器二つに詰めて貼り合わせ、天日干ししている。

 同社によると、コロナ禍で一昨年の夏は受注量が例年の2割まで落ち込んだが、今年は約2万発とコロナ禍前の水準に回復。10人いる職人が毎日忙しく作業しており、森上真夢(まなむ)社長(36)は「花火で笑顔になってもらうため丁寧に仕上げたい」と話す。

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