健康考える「メディカフェ」企画 岡山大医学部学生有志が定期開催

 「解消にはやっぱり鉄分だよね~」「レバーの食べ過ぎは良くないみたい」「動物もなるらしいよ!?」。若者たちがテーブルを囲み、ジュースを片手に本やインターネットで調べた情報を伝え合っていた。何の集まりだろうか。

 医師を目指す岡山大医学部の学生有志5人が始めた「Medicafe(メディカフェ)」だ。病気の経験が少ない中高生らと健康について気軽に話し合える場をと、岡山市の奉還町商店街にあるユースセンターで月1回、テーマを変えて定期開催することを決めたという。

 初めて行われた今月14日のカフェのテーマは身近な病気の「貧血」で、学校帰りの中高生、大学生ら8人が参加した。リーダーの4年北山万由子さん(22)らが症状や原因を紹介。3班に分かれて予防法や対処法、メカニズムを調べて共有した。

 最初は緊張感が漂い、自分から発言する参加者は少なかったが、医学部生のリードもあって、だんだん会話が増えだした。「突然視界が真っ白になってドアに頭をぶつけたことがある」「症状が重いのに家族の理解が得られずなかなか病院に行けない」といった悩みもざっくばらんに飛び出し、共感したり助言したりしていた。

 参加した岡山市立御南中3年女子(15)は「体のことを話せる場は少ないので楽しいし興味深い。私も貧血で効果的な食べ物を知ることができて良かった」。

 医学部生たちは授業の合間を縫い、準備から運営まで全てボランティアでこなす。2年男子(20)は「医者ではないし年齢も近いから身近に感じてもらえるはず」との思いからメンバーに加わった。「参加者の悩みを聞くのは将来に向けた勉強にも役立つ」と張り切る。

 次回は7月19日午後5時半から(テーマは未定)。北山さんは「勉強会ではなく、気軽に集える雰囲気づくりを心がけたい。健康や医療に興味を持つきっかけになれば」と参加を呼びかける。

 参加費としてドリンクやフードの1オーダーが必要。申し込み不要。詳細はインスタグラム(medicafe_health)。

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