G7閣僚会合日光で開幕 ジェンダー平等実現へ きょう共同声明採択

中禅寺湖を背景に、遊覧船「男体」の展望デッキで記念撮影するG7各国の閣僚ら=24日午後3時50分、日光市中宮祠

 先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合が24日、栃木県日光市で開幕した。現地入りした各国の閣僚らは福田富一(ふくだとみかず)知事や粉川昭一(こなかわしょういち)市長の案内で、同市中宮祠の県日光自然博物館や中禅寺湖を視察した。25日は奥日光のホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」で女性活躍推進や新型コロナウイルス禍で顕在化した男女の雇用格差是正などについて討議し、ジェンダー(社会的性差)平等の実現に向けた共同声明を採択する見通し。

 視察にはイタリアと日本を除くG7各国と欧州連合(EU)の閣僚や、関係機関のWomen7(W7)、ジェンダー平等アドバイザリー評議会(GEAC)の代表ら約40人が参加した。県日光自然博物館に到着した閣僚らは地元小中学生らの歓迎を受けた後、宇都宮短大付属高音楽科の生徒たちによる演奏を鑑賞した。奥日光の自然や歴史に関する展示も見学した。

 中禅寺湖を回遊する遊覧船では、屋上デッキで男体山を背景に記念撮影をしたり、イタリア、英国両大使館別荘記念公園を眺めたりしながら親交を深めた。夜には同ホテルで政府主催のレセプションが開かれた。

 福田知事は「自然が非常に美しいという感想をいただき、初日としては日光、栃木の良さを十分伝えられた」と手応えを感じ、25日の議論に関しては「会合の成果を行政に生かすことに力を入れていきたい」と語った。粉川市長は「女性活躍や男女共同参画の社会づくりの成果が出るよう期待したい」と述べた。

 25日は「コロナ禍での教訓を生かす」と「女性の経済的自立」をテーマに討議が行われ、小倉将信(おぐらまさのぶ)男女共同参画・女性活躍担当相による議長記者会見で共同声明が発表される見通し。県などでつくる推進協議会主催の歓迎会も予定され、県産品や地酒などでもてなして本県の魅力をPRする。

遊覧船「男体」の展望デッキから中禅寺湖周辺の景色を楽しむG7各国の関係者ら=24日午後4時、日光市中宮祠
G7各国の閣僚らを乗せ、中禅寺湖を航行する遊覧船「男体」=24日午後3時50分、日光市中宮祠

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