岩手県交通バス土沢線廃止へ 花巻市は代替手段を検討

 花巻市は、市中心部と同市東和町を結ぶ岩手県交通バス土沢線が2024年3月末で廃線となることを明らかにした。住民や観光客の利用が多い路線で、市は代替交通手段の検討を進める。

 市によると4月、県交通から9月30日で廃線とする通知があった。経営状況の悪化などが要因。市は路線維持を要望し、22年10月~24年3月の路線の赤字額(上限1899万1千円)を市が肩代わりする形で運行を年度末まで延長した。赤字額分の補助金を盛り込んだ23年度一般会計補正予算案を29日の市議会定例会に提案する。市は廃線後に市営バスの運行を検討し、東和町総合サービス公社への事業委託を想定する。

 土沢線は下小舟渡のイトーヨーカドー花巻店前から東和町土沢の雲南桜間を平日17便、土日は8便を運行。1日の平均利用者数は20年度が7.5人、21年度は6.9人、22年度が15.1人。沿線には賢治記念館など複数の施設がある。

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