「ここに来て2位を狙う人はいない」笹生優花はメジャー2勝目を射程圏に

メジャー2勝目をかけて5打差8位で最終日に入る笹生優花(撮影/中野義昌)

◇海外女子メジャー◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 3日目(24日)◇バルタスロールGC(ニュージャージー州)◇6621yd(パー71)

笹生優花が2021年「全米女子オープン」に続くメジャー2勝目へ、首位と5打差の通算2アンダー8位で最終日を迎える。「ここ(メジャー)に来て、2位を狙っている人はいないので。やることをやって、チャンスを作って、できたら獲りたい。結果はあとからついてくる」と静かに闘志をにじませた。

序盤の2番でボギーが先行し、6番では右サイドの深いバンカーから1打で出せずにダブルボギー。ひとつ落として折り返した後半で爆発力を発揮した。1Wショットをかっ飛ばし、残り約100ydからウェッジショットで3mに絡めた10番を皮切りに3連続バーディ。11番と12番(パー3)はいずれも7Iでチャンスメークした。

直近の出場だった3週前「みずほアメリカオープン」からキャロウェイ「APEX MB アイアン」にチェンジ。体調不良で2週前の「ショップライトLPGAクラシック」を欠場し、39℃近い高熱が出て1週間クラブが握れない予定外はあったものの、好感触を得ている。「(替えたのは)カッコいいから」と笑いつつ、「音がいい」とうなずく。

ショットが乱れた17番は珍しく大きなアクション(撮影/中野義昌)

パー5が連続する上がり2ホールはスコアを伸ばせなかった。1Wショットを深い右ラフに入れた17番はセカンドが出すだけとなり、3打目も右ラフに外して悔しがるボギー。再びティショットが右に飛び出した18番は3打目勝負でチャンスを作ったが決めきれなかった。それでも、「バックナインで集中力を取り戻せたし、本当にいい一日」と前を向いた。

前週優勝の首位レオナ・マグワイア(アイルランド)を追いかける最終日も「いつもと変わらずに」と冷静そのもの。20日に誕生日を迎えたばかりの22歳初戦で、再びビッグタイトルを目指す。(ニュージャージー州スプリングフィールド/亀山泰宏)

1Wを右に曲げたパー5の18番はパー。最終日にとっておく(撮影/中野義昌)

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