ヤマハ:3位のクアルタラロ「オーバーテイクのチャンスを見つけることが出来ず悔しい」/第8戦オランダGPスプリント

 6月24日、2023年MotoGP第8戦オランダGP MotoGPクラス2日目に予選がオランダのTTサーキット・アッセンで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのファビオ・クアルタラロは4番手、フランコ・モルビデリは15番手となった。スプリントレースではクアルタラロが3位、モルビデリが15位で終えている。

 怪我を抱えながらも初日から好調な走り出しを見せていたクアルタラロは、引き続き好調さを維持していた。予選Q2ではフロントにミディアム、リヤにソフトでアタックを開始すると、一度目のアタックで1分32秒373をマーク。終盤のアタックで1分31秒671までタイムを縮めたが、トップのマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)に0.199秒届かず、4番手となった。

 スプリントレースでは、4番手でオープニングラップを終えると、先頭集団に食らいついていく。中盤から終盤にかけては、後方からアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)が後方から迫るなか、クアルタラロは前を走るブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)を追撃するが、なかなか詰められずにいた。

スプリントレースでの3位争い/2023MotoGP第8戦オランダGP

 しかし、ビンダーもクアルタロの追撃に焦りを感じていたのか、周回を重ねるごとにトラックリミットの警告が増えていた。そのためビンダーは3位でチェッカーを受けたが、トラックリミットの違反による3秒ペナルティが科されることとなり、4位のクアルタラロが3位へ繰り上げとなった。スプリントで初の3位入賞を果たしたクアルタラロは、決勝でさらに表彰台獲得に挑む。

 初日はセッティング向上のために時間を費やしていたモルビデリは、土曜のフリー走行では自己ベストを1分32秒808まで縮めて4番手に並んだ。予選Q1ではさらに1分32秒530まで縮めるが、予選Q1突破とはならず、15番グリッドが確定した。

 スプリントレースでは、スタートでふたつポジションを上げるが、序盤に集団に飲み込まれると一時16番手まで後退してしまう。しかし、6周目に再び14番手に浮上すると、そのままポジションをキープしていた。しかし、ラストラップでアウグスト・フェルナンデス(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)に先行を許し、最後は15位でチェッカーを受けた。

■ファビオ・クアルタラロ(予選:4番手、スプリントレース:3位)
「スプリントは素晴らしい展開となって、うれしい一方で、少し悔しさも感じている。ずっとブラッド(・ビンダー)の後ろにつけて走っていて、彼よりペースは速いと感じていたけれど、オーバーテイクのチャンスを見つけることができなかったんだ。でも順調にゴールできたことは良かったし、上位陣にここまで近づけたから満足しているよ」

「明日はより長い戦いになるけれど、また上位を狙っていきたいと思ってる。僕自身も序盤からコースリミットが気になり、かなり慎重になっていた。これはゲームの一部だけど、このような形での表彰台はあまり好きではないし、ブラッドのことは残念に思う。僕はただ常に100%を尽くし、その結果を手にするだけだ。今回はそれが3位であり、そのことはうれしく思っているよ」

■フランコ・モルビデリ(予選:15番手、スプリントレース:15位)
「ここまでは難しい展開が続いている。マシンに好感触を得ることができず、コースのいくつかのセクションでペースが落ち、そこで時間を使ってしまってリカバーすることができなかった。でも明日に向けての解決策はいくつか持っているんだ。それがうまくいくかどうか状況を見守るよ」

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第8戦オランダGP 予選
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第8戦オランダGP スプリント
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第8戦オランダGP 予選
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第8戦オランダGP スプリント

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