撤去した場所にまた 県外業者が清原地区に大量の土砂不法投棄 宇都宮

不法投棄された大量の土砂

 【宇都宮】清原地区北部の山林で不法投棄が相次いでいる問題で、板戸町の地元自治会らが不法投棄物を撤去した場所に、新たに大量の土砂が不法に運び込まれていることが24日までに分かった。市は土地所有者の許可を得て、土地の周りに立ち入り禁止のテープを張り巡らせた。

 この土地は県道宇都宮向田線と国道408号線を結ぶ市道の南側入り口付近の山林。19日午前、大型ダンプで土砂を運び込む様子を地元住民が発見した。住民らによると、同日から22日まで連日のように土砂が運び込まれ、約500平方メートルにわたり山積みとなったほか、大型のパワーショベルが置かれたままになっている。板戸町自治会によると、運び込んだのは県外の業者で「地主には許可を得ている」と主張しているという。

 同自治会は19日、不法投棄とみて市に通報した。市廃棄物政策課は市内外の複数の地主を突き止めて連絡を取り、土砂を運び込んだ業者に許可を出していないことを確認した。

 同自治会の松沼義雄(まつぬまよしお)会長(68)は「行政が迅速に対応してくれて良かった。引き続き監視を強化したい」と話した。

 同課は今後、土砂の排出元や請負業者などに関係書類の提出を求めるなど、条例に基づき指導していく方針。

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