『ガンダム 水星の魔女』season2、海外勢はどう見てる?「俺はグエルを愛している」「主人公だ」一方、最も評価が高い話数は…

2023年春アニメとして放送がスタートした『機動戦士ガンダム 水星の魔女』season2。2015年から2017年まで放送された『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』以来5年ぶりとなる新作アニメということで、日本国内でも大きな話題となっている作品です。その人気と話題性は国境を越え、海外でも旋風を巻き起こしています。

本稿では、世界中のガンダムファンを魅了し続ける『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第2期に対する海外の反応をご紹介しましょう。

※記事の性質上、ストーリー内容に触れています。

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』キービジュアルより

阿鼻叫喚だったseason1のラスト。今作は?

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、「ガンダム」シリーズにおいて初となる女性主人公スレッタ・マーキュリーを主体にしてストーリーが展開されていきます。

宇宙移民者スペーシアンと地球居住者アーシアンの対立が激化した時代から21年後。すべてのガンダムの開発計画が凍結され、ガンダム開発者は「魔女」と呼ばれるようになった世界で、ガンダム・エアリアルに乗り込むスレッタは、母プロスペラに促され、アスティカシア高等専門学校へと通うことになります。

そこでミオリネ・レンブランを巡る“決闘”に巻き込まれたスレッタは、ミオリネの花婿候補となってしまい、自身の出自にまつわる問題や様々な困難と向き合っていく姿が描写されます。

CD『slash (ソニー・ミュージックレーベルズ)

第1期を視聴した海外ファンたちは、あまりにも衝撃的なストーリー展開に驚きの連続。海外の掲示板はまさに阿鼻叫喚の地獄絵図と化していました。

特に最終話でスレッタがエアリアルに搭乗し、ミオリネを助けに現れる場面では「もうトマトを一生食べられなくなってしまった」や「なんなんだ、このラスト!?」といった強烈なインパクトを受けるファンが続出していたことを以前、お伝えしました。

そんな衝撃的なラストから数か月……。再び放送が始まったseason2へ向けて、海外のファンたちも様々な意見をぶつけています。

海外ファン「俺は信じられないほどグエルを愛している」

とりわけ今シーズンは、グループ内御三家ジェターク社の御曹司であるグエル・ジェタークの評価が急上昇しているようなのです。

グエルは第1期の時点では“かませ犬”的な存在で、スレッタと対決しては負けるという、いまひとつ盛り上がりに欠けるキャラクター性を放っていました。

しかし第2期に入ってからは、その存在感が飛躍的に向上。特に第15話「父と子と」で人気に火がつき、海外サイトでは『推しの子』の星野愛久愛海、『地獄楽』の画眉丸、『鬼滅の刃』の竈門炭治郎らを抑えて、人気キャラクターランキング堂々の1位を飾るほどの存在に!

さらに海外の掲示板では、「今週は『水星の魔女』放送を一時中断して『鉄血のオルフェンズ シーズン3 feat.グエル・ジェターク』をお届けします」という文言が踊りました。

何故グエルの人気に火がついたかというと、第1期のラストでスレッタ株が大暴落し、操り人形路線をひた走っていたことが影響しているようで、まるでグエルが主人公であるかのように受け取っているファンが増えてきているようなのです。

そのため「さすが主人公!」「グエルはまさに『ガンダム』の主人公だ!」「俺は信じられないほどグエルを愛している」「鉄血のグエル回だ…涙が止まらない」といった意見が散見できたというわけです。

同エピソードは『水星の魔女』の中でも神回と見る意見が多く、中には「1000兆満点!」と評価する声もありました。

しかしながら、グエルが長髪を切り落としてしまったことに対しては評価が割れているようで。「髪が短くなって萎えた」という意見も少なからずありました。

一時期はこのままフェードアウトしてしまうのではないかと心配する声も多かったグエルですが、ここにきて息を吹き返し、主人公を凌駕するほどの人気を獲得しているようです。

海外レビュワーから称賛「最高のアニメーションのひとつだ」

それでは海外のレビュワーの意見はどんな感じなのでしょう。『水星の魔女』第2期において、最も高い評価を獲得しているのは、第20話「望みの果て」。

アニメや映画などのレビューを掲載している「BUT WHY THO?」のレビューでは「前回のひねりの効いたラストから、時間を無駄にすることなく、そのままの勢いで展開される」と、導入の部分を評価し、「スレッタはアスティカシア学園で依然傍観しているだけだが、再び戦いに参戦することはあるのだろうか?」と疑問を提起。

CD『君よ 気高くあれ 』 (ソニー・ミュージックレーベルズ)

続けて「プロスペラが行った地球への攻撃が、ミオリネに対してどんな影響を及ぼすかを明確にしている」と、ミオリネがガンドアームを医療に役立てようとする中で、その真逆のことである大量の死と破壊がガンダムによってもたらされたことを登場人物たちがどう受け止めるのか、そのドラマ部分を高く評価。

さらに「グエルとシャディクの対立も激化。彼らのモビルスーツバトルはサンライズが本作で魅せてきた最高のアニメーションの一つだ」と、動きのあるアクションを見事に表現した作画を高評価。

同時に「グエルとシャディクの間で起きる心理戦も見事に描いている」と称賛に次ぐ称賛、まさに文字通り絶賛といった具合です。

Blu-ray『機動戦士ガンダム 水星の魔女 vol.3』(バンダイナムコフィルムワークス)

最後に同レビューは「第20話はガンダムの定番である残忍なアクションと残忍な感情の瞬間に満ちている、グエルは輝ける瞬間を迎えており、スレッタは物語のラストに向けて、より大きな役割を果たす準備が整った、正しいことのために戦うスレッタとその友人たちの痛みが明白に、そして完璧に表現されたエピソードである」と締めくくられています。

クライマックスへと向けて、ますます大きな盛り上がりを見せている『機動戦士ガンダム 水星の魔女』。「毎週、息をつく暇がないほどに面白い!」いった意見が日本国内でも目立っていますが、その気持ちは海外勢もまた同じようです。

物語がどのようなラストを迎えることになるのか……世界中が熱視線を送っています!

(執筆:zash)

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『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2 作品概要

その魔女は、ガンダムを駆る。
A.S.(アド・ステラ)122――
数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。
水星からアスティカシア高等専門学園に編入してきたスレッタ・マーキュリーは、
ミオリネ・レンブランの花婿として、株式会社ガンダムの一員として、
出会いと刺激に満ちた学園生活を送ってきた。
プラント・クエタでの事件から2週間。
スレッタは学園で、ミオリネとの再会を心待ちに日々を過ごす。
一方ミオリネはベネリットグループ本社に身を置き、父の容態を見守っていた。
二人に襲い来る新たな困難と、迫られる決断。
少女たちはそれぞれの想いを胸に、ガンダムがもたらす強大な呪いへと立ち向かっていく。

〈放送情報〉
Season1:
各種動画配信サービスにて好評配信中
BS11ガンダムアワー毎週金曜よる7時~放送中
MBS・TBS“アニメイズム”枠にて毎週金曜深夜2時25分~放送中
Season2:
2023年4月9日から毎週日曜午後5時 MBS/TBS系全国28局ネットにて放送開始
※4月2日 日曜午後5時は「『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2放送直前特番」を放送

〈スタッフ〉※短縮表記
企画・制作:サンライズ、原作:矢立 肇/富野由悠季、監督:小林 寛、
シリーズ構成・脚本:大河内一楼、
キャラクターデザイン原案:モグモ、メインキャラクターデザイン:田頭真理恵、
キャラクターデザイン:戸井田珠里/高谷浩利、
メカニカルデザイン:JNTHED/海老川兼武/稲田 航/形部一平/寺岡賢司/柳瀬敬之、
音楽:大間々 昂
〈キャスト〉
スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那、ミオリネ・レンブラン:Lynn、
グエル・ジェターク:阿座上洋平、エラン・ケレス:花江夏樹、
シャディク・ゼネリ:古川 慎、ニカ・ナナウラ:宮本侑芽、
チュアチュリー・パンランチ:富田美憂

〈関連リンク〉
公式サイト:https://g-witch.net/
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Season2予告PV:https://youtu.be/-V91gYXr7_Q

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