バス停に「謎の手作りベンチ」 盛岡市が撤去求め張り紙掲示

都南総合支所前のバス停に置かれている手作りのベンチ。傾きかかっている

 盛岡市津志田の都南総合支所前バス停に今月上旬から、手作りの木製ベンチが置かれている。設置者は不明で市は「許可がなく、道路法違反に当たる」として撤去を求める張り紙を掲示した。地元住民の思いも「飛ばされたりすれば危ない」「誰かが善意で置いてくれたのでは」と交錯している。

 ベンチは屋根付きで高さ1.6メートルと1.8メートルの2台。道路両側のバス停にあり、木製で一部に透明の波板を施し、くぎやビニールテープ、針金で固定している。

 市は5日午後に住民や警察からの連絡で把握し、翌6日朝に張り紙で撤去を呼びかけた。道路法32条はベンチなどの工作物を設けて「継続して道路を使用しようとする場合、道路管理者の許可を受けなければならない」と定めている。

 期限までに撤去されない場合は市が一時保管する方針。藤沢正博道路管理課長は「あまり聞いたことのないケースで驚いている。本来であれば許可が必要な物件。設置した人には撤去をお願いしたい」と話す。

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