梅雨だからこそ気を付けたい「肉球ケア」

こんにちは。内田友賀です。大雨に夏日と、コロコロ天気が変わる今年の梅雨ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今日は、梅雨の時期だからこそ、いつもよりも気を付けたい「肉球」のお話です。

実はとっても大事! 肉球の役割

匂いを嗅いだり、ムニムニしたり、思わずパクっとくわえてみたりと、フェチも多い肉球。犬によって、匂いや硬さが違うことも特徴ですよね。実は、肉球はとても大切な役割を担っているのです。

肉球の主な役割

●クッション

プニプニした柔らかさで、走ったりジャンプしたりするときの衝撃から骨や筋肉を守っています。

●ブレーキ

汗をかく限られた場所として、湿らせることで急旋回や急停止の時の滑りを防止しています。

●断熱

地面の冷たさや熱さを感じにくくしています。ただし、子犬や室内犬などの肉球が柔らかい犬は敏感とも言われています。

●センサー

とても繊細な感覚を持っているため、地面の固さや温度だけでなく、素材や湿度、さらには振動などの微細な情報もキャッチできると言われています。

肉球のトラブルは治りにくい!?

役割を果たすため、他の部位とは異なる構造になっている肉球は、再生能力が弱い場所でもあります。そのうえ、歩行時の衝撃やバイ菌など、怪我や炎症の治癒を遅らせてしまう影響も受けやすいため、長引いてしまうことがあります。

日ごろから、肉球に異常がないかを確認して、炎症が起きないようにケアをしてあげることが大切です。

梅雨に気を付けたい肉球トラブル

●雨の日編

雨の日のお散歩の後、どのくらい丁寧に指先を拭いていますか? 足を握るように拭いている場合、指の間には水が残っている可能性が大きいといえます。ただでさえ菌が繁殖しやすい梅雨の時期は、指の間で菌が繁殖して炎症が起きてしまう場合があります。

特に、普段から足先を噛む癖がある子は要注意。また、普段は噛まない子でも妙に足先を噛む場合には、炎症が起きている可能性もあるので、チェックしてあげてください。

コツは、指を広げて水かきの部分まで丁寧に拭くこと。ゴシゴシと強くこする必要はありません。多少の水分なら体温で蒸発していきますので、水気が残らない程度にタオルなどで拭きとりましょう。

●晴れの日編

梅雨の晴れ間は、意外と気温が上がります。肉球に断熱効果があると言っても、感じにくいだけですので、火傷をしないわけではありません。特に、コンクリートや砂地などは要注意。草や土などの温度が上がりにくい場所をお散歩コースに選んであげましょう。

愛犬が歩く場所をご自身の手のひらで地面を5秒触ってみてください。「熱い!」と感じた場合は、抱っこ移動などで火傷から守ってあげましょう。

暑い日は、地面の温度で肉球が強い刺激を受けたり、水分が排出されてしまったりすることで、肉球がカサカサになりやすい時期でもあります。肉球が乾いていたら、肉球クリームなどで保湿するのもおススメです♪

●日ごろのケア編

指の間の毛は、滑りの原因や菌の繁殖にも繋がりやすいため、日ごろからカットしておきましょう。

肉球はとても敏感なので、ケアの際にくすぐったがる場所でもあります。

特に刃物などを使う場合は、充分に愛犬がリラックスしてケアを受け入れられるようになるまでは、無理に行わないでくださいね。

最後に

飼い主として無性にそそられる「肉球」。

犬にとって敏感な場所を触らせてくれるというのは、飼い主さんを信頼している証です。愛(め)でながらケアしてあげることで、お互いにとってHAPPYな時間になることが一番大切。肉球を許せちゃう、そんな関係になれたことが、何よりの幸せだと思うのです。

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