神戸がアウェイで福岡を3発撃破! 大迫&武藤のホットライン炸裂、少ないチャンス仕留めて快勝に【明治安田J1第18節】

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25日、明治安田生命J1リーグ第18節のアビスパ福岡vsヴィッセル神戸がベスト電器スタジアムで行われ、0-3でアウェイの神戸が勝利した。

12位・福岡はYBCルヴァンカップでプライムステージ進出を勝ち取るも、J1リーグでは3連敗中かつ6試合白星がない状況。是が非でも勝ち点3がほしい後半戦初戦は、古巣対戦となるウェリントンが今季J1リーグ初先発となった。

対する3位・神戸だが、首位の横浜F・マリノスより2試合消化が少ないなかで勝ち点差は「6」となっており、ここで福岡を叩いて差を縮めておきたい。なお、退団が決定しているイニエスタは今節もメンバー外となっている。

強い雨が降りしきるなか、立ち上がりから見応え十分の球際の攻防が繰り広げられ、福岡はウェリントン、神戸は大迫とそれぞれストライカーにボールを集めて打開を目論む。

福岡は10分、井手口がボックス外から右足ミドル。ウェリントンのポストプレーから、雨でボールコントロールを誤った神戸DFの中途半端なクリアが足元に転がってきたところを力強く振り抜く。だが、シュートは惜しくも枠を捉えられなかった。

続く13分には、山岸がボックス外から右足ダイレクトボレー。左CKの流れから前線に残っていた小田が、後方からのロングボールを頭で落とし、山岸のシュートにつなげた。福岡が序盤からゴールを予感させる。

しかし、先制点を奪ったのは福岡のミスを見逃さなかった神戸。

22分、神戸は福岡の小田が出した中途半端なバックパスを大迫が相手陣内で回収し、そのままボックス付近まで持ち運ぶ。右側を並走してきた武藤に預け、ワンタッチでマイナスの折り返しが来ると、大迫は右足をシャープに振り抜き、ネットに突き刺した。神戸が最初のビッグチャンスをモノにした格好だ。

先手を取られた福岡も反撃に転じる。27分、井手口がまたしても中途半端なクリアを拾い、ゴールまで30メートルほどの距離から右足ミドル。ワンバウンドした強烈なシュートに神戸のGK前川はCKに逃げるのがやっとだった。

そんななかでアクシデント。39分、福岡は接触プレーで足を痛めたセンターバックの三國が井上との交代を余儀なくされる。23歳の井上は大卒2年目にしてリーグ戦初出場となった。

それでも、前半アディショナルタイム2分にはホームチームに決定機。ボックス中央で湯澤のパスを受けたウェリントンが右足シュートを放つも、わずかにゴール右へ外れる。直後にレフェリーのホイッスルが鳴り響き、押し気味にゲームを進める福岡は1点ビハインドで前半を終えた。

後半立ち上がりの48分、福岡はウェリントンとの交代で入ったルキアンが右からのクロスに右足アウトサイドで合わせる。ファーサイドに流れて最終ラインの視界から外れる巧みな動き出しだったが、肝心のシュートは枠を捉えきれなかった。

前半に続いてペースを握る福岡だったが、与えてはならない追加点を与えてしまう。

60分、神戸は佐々木が右サイドでのスローインの流れから低いクロスを上げると、福岡の小田に当たってコースが変わる。ボックス外から走り込んだ武藤がこのボールを足元に収め、ワントラップから左足を振り抜き、ゴール右隅に突き刺した。

劣勢のなかでも数少ないチャンスを仕留め、リードを2点に広げた神戸。武藤の追加点から10分間ほどの危険な時間帯を凌ぐと、試合も終盤に差し掛かる77分には汰木を下げて大崎を投入するなど、徐々に守備的な布陣へとシフトしていく。

ゲームを締めくくりにかかっていた87分には、ダメ押し点まで奪う。大迫がセンターサークル付近でボールを収めると、右サイドの飯野に展開し、ゴール前にクロスが上がる。これをファーサイドから走り込んだ武藤がダイレクトで合わせ、ネットを揺らした。

守備でも最後まで福岡にゴールを許さず、アウェイで0-3の快勝に。前節セレッソ大阪に敗れていたなか、大きな白星となった。

一方、福岡は終始押し気味にゲームを進めるも、前節までの17試合で17ゴールにとどまっていた攻撃陣がまたしても沈黙する格好に。これで厳しい4連敗となった。

アビスパ福岡 0-3 ヴィッセル神戸

【神戸】

大迫勇也(前22)

武藤嘉紀(後15、後42)

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