社殿の屋根ふき替え 高岡・射水神社、遷座150年へ奉賛会

150年の節目へ協力を呼び掛ける菅野式年大祭奉賛会長=高岡市の射水神社

  ●25年、式年大祭神輿を新造

 射水神社(高岡市)は2025年の遷座150年の式年大祭に向け、25日、奉賛会を結成した。記念事業として、社殿の屋根のふき替えや祭神を乗せる神輿(みこし)「御鳳輦(ごほうれん)」を新造する。節目をことほぐとともに、遷座200、300年にも親しまれる神社として地域の安寧を願う。

 射水神社は二上山麓で創建し、山そのものを神体とした「二上神(ふたがみのかみ)」をまつる。1875(明治8)年9月、高岡古城公園内に遷座した。二上山の元鎮座地は分霊をまつる「二上射水神社」となり、射水神社の元宮として信仰を集める。

 遷座150年式年大祭は25年9月16日、神と人々が心を通わせる「神人一和(しんじんいちわ)」をテーマに実施する。9月14、15日は鳳輦が市街地を巡行し、二上射水神社へ向かう「御神幸(ごしんこう)」を営む。大祭に向け、社殿屋根の修復を終える4月22日に「本殿遷座祭」を実施。社殿の屋根は経年劣化が進み、半世紀近く大規模な修繕が行われていないことから、ふき替えを来秋から25年春にかけて行う。工事中、祭神は鳳輦に移す。

 水に親しむ境内設備の整備や神社史の発刊、春日大社(奈良)から伝わったとされる「倭舞(やまとまい)」の調査研究にも取り組む。

 奉賛会結成式で、菅野克志会長は「神社の長い歴史や伝統文化を踏まえ、式年大祭へ協力を頂きたい」とあいさつした。

 結成式に先立ち、崇敬奉賛会の総会が行われ、子ども向けの七夕まつりや県民に射水神社の歴史を伝える講座の初開催を盛り込んだ事業計画を承認した。炭谷淳権宮司、総裁の橘慶一郎衆院議員があいさつした。

 式年大祭奉賛会の役員は次の各氏。

 ▽総裁 橘慶一郎▽会長 菅野克志▽副会長 荻布精一、立野井富二、田井佳夫、廣島康雄、山口正志▽監事 荻布善亮▽理事 渡辺守人、向山耕司、吉岡隆一郎、塩谷雄一、中村正治、宮重清、寺﨑敏治、山崎義行、西田隆文、永田義邦、大井一博、髙木章裕、山岡弘之▽参与 菅野淳一、山達是人、髙橋正樹、金森一郎、山口泰祐、嶋川武秀、出町譲、熊木義城

神職向けの書物「神職宝鑑」に描かれている鳳輦(射水神社提供)

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