森田剛が戦時中のアナウンサーを熱演。消えゆく戦争の記憶や教訓を伝える

森田剛が、NHK総合で8月14日に放送されるNHKスペシャル「アナウンサーたちの戦争(仮)」(午後10:00)で主演を務める。

戦時中のアナウンサーの活動を事実を基にドラマ化する本作では、放送と戦争の深い関わりを描き、森田は天才と呼ばれた和田信賢アナウンサーを演じる。また、和田の妻・実枝子役を橋本愛、新進気鋭の館野守男アナウンサー役を高良健吾、米良忠麿アナウンサー役を安田顕が務める。脚本は「PICU 小児集中治療室」(フジテレビ系)、「王様に捧ぐ薬指」(TBS系)などを手掛けた倉光泰子氏が担当する。

物語の舞台は、今から80年前の太平洋戦争の時代。その時、日本軍の戦いを支えていたのは、ラジオ放送による“電波戦”だ。ナチスのプロパガンダ戦にならい、「声の力」で戦意高揚・国威発揚を図り、偽情報で敵を混乱させていた。その放送に携わったのは、日本放送協会とそのアナウンサーたちだった。

国民にとっても戦争とラジオは切っても切れない関係だった。戦争は、ラジオの開戦ニュースで始まり玉音放送で終わった。両方に関わったのが、天才と呼ばれた和田との館野。2人は大本営発表の勝利を力強く伝え、国民を熱狂させた。同僚アナも南方占領地に開設した放送局に次々と赴任し、現地の日本化を進めた。

やがて戦況が悪化すると、大本営発表を疑問視する和田と「国家の宣伝者」を自認する館野は、伝え方をめぐって激しく衝突。出陣学徒を勇ましく送り出す実況を任され、苦悩する和田。そして館野も、インパール作戦の最前線で戦争の現実を目の当たりにする。

この夏、NHKではドキュメンタリーやドラマ、ラジオ、デジタルといったさまざまなアプローチで、消えゆく戦争の記憶や教訓を世代を超えて伝えていく。ロシアのウクライナ侵攻が日々報じられ、戦況を伝えるメディアの在り方が問われる今、太平洋戦争当時の“電波戦”を通して、その教訓を未来へ届ける。

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