生涯獲得賞金10億円へ 笠りつ子は順手とクロスを使い分け

パッティングの握りを工夫した。これは順手(撮影/大澤進二)

◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 最終日(25日)◇カメリアヒルズCC(千葉)◇6650yd(パー72)

笠りつ子は1イーグル6バーディ、1ボギーの「65」でプレー。通算11アンダーで、今季16戦目で最高の4位でフィニッシュした。前半5番は83ydから52度で決めてイーグル。「52度の距離感が今はあっている」と振り返った。

今週の好プレーを支えたのが、順手とクロスハンドを使い分けるグリーン上の工夫だ。

「素振りに入った瞬間にクロスか順手かを決める。本当は順手が良いのですが、クロスも良いので」。アドレスを正面から見て、左手より右手を下にして握るのが“順手”。左右の手を上下逆にして握り、左手主導で打つのが“クロスハンド”だ。

生涯獲得賞金10億円を目指す(撮影/大澤進二)

「基本は順手です…」と話したが、最終18番パー5はクロスハンドで下り7mのスライスラインを決めてバーディで締めた。

「順手だと右手が邪魔する。クニャクニャする。クロスはちょっと恥ずかしい」。かつてクロスハンドが“変則扱い”された時代を知る昭和生まれのベテランが3月から両方のグリップを使い分けており、この日のパット数は27を記録した。

賞金総額3億円の高額大会で1200万円を獲得した。「生涯獲得賞金10億円を目指している」。キャリア504試合で歴代15位となる7億1380万9791円を稼いだ。

プロ18年目の35歳は「暑くなってきた。体力勝負。調子良いので夏バテしないようにがんばりたい」。13億7000万円超を稼いだ不動裕理を筆頭とする史上8人目の大台到達へ、気持ちを引き締めた。(千葉県袖ケ浦市/玉木充)

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