【大日本】“デスマッチ新世代”石川勇希がアブドーラ・小林に挑む王座戦!新時代の幕開けなるか!?

若き挑戦者、石川勇希がデスマッチヘビー級選手権でアブドーラ・小林に挑戦!

大日本プロレスのデスマッチ新時代の幕開けなるか?

大日本プロレスの石川勇希が7月16日(日)に開催する後楽園ホール大会で、BJW認定デスマッチヘビー級選手権で第47代王者アブドーラ・小林に挑戦する。

石川は北海道函館市出身。2017年、大日本プロレスに入門し、2018年3月26日、新木場1stRING大会で吉野達彦戦でデビュー。

2019年8月、デスマッチ戦線への参入を表明し、9月1日に仙台PITで行われたリーグ初戦の高橋匡哉・植木嵩行戦でデスマッチデビューを果たした。

現在のプロレス界は各団体で新世代の選手の台頭が目立っている。

今年5月4日に行われた大日本プロレスの横浜武道館大会、ストロングBJでは青木優也が岡林裕二を激闘の末、勝利し自らの手で新時代の扉を開いた。

同日に行われたデスマッチ王座戦では大日本プロレスを体を張って守ってきたアブドーラ・小林が神谷英慶からベルトを奪還した。

石川は王座戦の前に凱旋試合もあり、デスマッチ新時代の旗手として今度こそチャンスを手にする事ができるのか?

気合と緊張感をピークにもっていこうとする石川にタイトルマッチへの意気込みやライバルの存在、また今後について話を聞いた。

大日本プロレス東京・後楽園ホール大会
日時:2023年7月16日(日)
タイムスケジュール:
16:00 当日券販売開始(1階外当日券BOX)・チケット引換開始(5階展示場)
17:30 開場 18:30 開始 ※小学生以下当日券無料!!
会場:東京・後楽園ホール

▼BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合 30分1本勝負
【第47代王者】アブドーラ・小林 vs 【挑戦者】石川勇希
※初防衛戦

①タイトルマッチへの意気込み

・歴戦の強者:王者アブドーラ・小林とは?
・若きチャレンジャーとして大日本プロレスを背負う覚悟とは?

ーー7月16日東京後楽園ホール大会で、アブドーラ小林選手とのデスマッチヘビー級選手権試合が決定しました。まずはタイトルマッチに向けての意気込みをお願いします。

僕自身、なかなか結果出せない時間が長く続いた中で、6月18日後楽園で宮本裕向さんから初めて勝つことができて、その勝った勢いで挑戦表明させてもらいました。正直言えば小林さんはめちゃくちゃ尊敬してますしリスペクトしてます。日本のデスマッチの歴史を作ってきた人たち、大日本プロレスを支えてきた人だと思ってるんで、やっぱそのアブドーラ・小林を倒してデスマッチチャンピオンになりたいなと思ってます。

▼6月18日:後楽園大会
有刺鉄線ボードタッグデスマッチ 30分1本勝負
宮本裕向 ×
木髙イサミ
vs
菊田一美
石川勇希 〇
10分16秒 ラザロ・エフェクト→エビ固め

※6月18日後楽園大会の試合後リング上マイク

石川「よし勝ったぞ!初めて宮本裕向に勝ちました!やっと…やっとひとつ結果を出せました。でも自分はずっと負け続けてきて、なかなかお客さんの期待に応えられない時間が長くありすぎてがっかりさせる時間もあったと思います。でも今日でそれは終わり!そのためにでっかい結果を出さないといけない。来月の後楽園、アブドーラ・小林が持つデスマッチヘビーに挑戦させろ!来月絶対俺が取ります!」と挑戦表明をして決定した。

ーーアブドーラ・小林さんは大日本の歴史を築いてきた選手です。その偉大な王者を倒してチャンピオンになったら、新しい景色が見えるんじゃないかなと思います。神谷選手がベルトを取ったときも、大日本の新しい未来が見えました。今回そういった意味ではアブドーラ・小林選手がベルトを取り戻して、石川選手は若きチャレンジャーとして大日本プロレスをこれからどういうふうに背負っていきたいと思っていますか?

やっぱり僕は器用なタイプじゃないと思うんですけど、耐えて耐えて、折れない強さっていう部分で僕は持ってるなと思ってます。そういう部分を大日本プロレスっていう団体自体もうまくいかない時間があっても、ただでは転ばない団体だと思ってるんで。デスマッチの先頭に僕が立って、団体を引っ張っていけるような、チャンピオンになりたい。石川がチャンピオンだったら大日本のデスマッチはまだまだ未来があるなって思ってもらえるような試合をしたいですね。

ーーコロナ禍になって客足を戻すのは本当に各団体が苦戦しているところではありますが、今のお言葉を借りると「時計の針は止まってない」ということですね。

もちろんです!

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②デスマッチへの目覚め

ーー石川選手がデスマッチに参戦表明したときは、正直言って驚きました。

僕はデスマッチがしたくて大日本プロレスに入ったので、デビューして早くデスマッチの世界に行きたかったのでやっとの一歩目って感じでした。

ーー最初から先輩たちにはそういうことは伝えていたのですか?

入門テストの時にもう履歴書にも書いてましたし、試験の面接の時に伝えました。

ーーデスマッチに参入してから、多くの怪我との戦いもあったと思いますが、実際やってみての感想は?

怪我とかあっても一番はやっぱり楽しいっていう気持ちと、デスマッチ自分好きなんだなって気持ちは一番あるんで。

ーー神谷選手と菊田選手も、後からデスマッチの世界に入って来ました。それについてはいかがですか。

多分、菊田さんと神谷さんは、デスマッチを始める動機っていうのは僕とまた全然違う部分だと思うんですけど、やっぱり団体を盛り上げたい想いっていうのは変わらないんで、すごく刺激になってます。

③ストロングBJでは新時代到来を青木優也が成し遂げた

ーー時を同じくしてストロングBJでは「新時代到来」を青木優也選手が成し遂げたという印象が、ファンの皆さんも持ってるんじゃないかなと思います。それについてはどのように受け止めてますか。

僕もデスマッチとストロングは戦う戦場は違いますけど、青木さんがストロング王座を獲ったのは確かに新時代到来ってのは僕の中でもそうだなっていうふうに思いますし、嬉しい気持ちもあるし、やっぱめちゃくちゃ刺激にもなりました。

ストロングBJは関本さん・岡林さんっていう存在が強すぎる大きな壁を青木さんがぶち破ってくれたのかなっていうふうに思ってるます。それをデスマッチで僕はそれをやんなきゃいけないなと思ってます。

ーー大日本プロレスの歴史の生き証人であるアブドーラ・小林選手なので、余計に倒しがいがありますね。

小林さんからベルトを獲りたいって気持ちはやっぱ特別ですね。

ーー今回はその直前に凱旋大会も控えているので、そういう意味では前哨戦対決も踏まえて、気合が入りそうですね。

凱旋大会はめちゃくちゃプレッシャーですけど、函館から始まる北海道ツアーでいい弾みをつけて、後楽園に繋げたいなって思ってます。

ーー地元の方に一回り大きくなった自分を見せるっていう気持ちはどんな心境ですか。

やっぱ1年前とは違うし、2年前3年前とはもっと全然違うし、少しずつだけども、成長した姿を見せられる喜びは感じてます。

ーー親族や友人などからのフィードバックみたいなのはありますか?

もちろんありますね。大体傷すごいですよねって(笑)でも、毎年増えていくじゃないですか。言ってみれば僕はもうわかんないぐらいなんですけど。以前の石川勇希しか見てなかった友達とかもうびっくりしちゃうんで。

ーーそうですよね。しかも年々増えていきますよね(笑)特に石川選手の年齢の1年って、すごい成長期だと思うので、進歩の具合がものすごいと思います。久しぶりに会う方なんかは、びっくりするでしょうね。

びっくりさせたいですし、楽しみですよね。

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④デスマッチファイターとして頭角を現している2AWの若松大樹はどういう存在?

ーーまたデスマッチファイターという意味では2AWの若松大樹選手が大日本含め、他団体からも非常に高い評価を受けています。タッグを組んだり対戦したりする中で、若松選手はどういう存在ですか。

やっぱりこの欠場期間があって、そのときセコンドだったり外から見てるときに、やっぱり一番輝いて見えたのは若松選手。やっぱり負けたくない存在だし、言ってしまえばデスマッチのライバルだと、思ってます。なおかつ僕が復帰してからずっと若松選手に負け続けてるんです。復帰してから一番負けたくないっていう気持ちだったり、自分のモチベーションみたいな存在が若松選手です。負けたくないけど、いてくれてめちゃくちゃ嬉しい存在です。

ーー同じ団体じゃなくて、他団体だからより刺激になったりしますか。

最初はやっぱり大日本プロレスの選手として、2AWから来てるっていう部分で意識してたんですけど、今はそこまで団体間っていうのは、僕の中では意識してなくて、若松大樹って存在を意識してるんで、仲間であり、敵じゃないけど、刺激をくれる存在です。

ーーもう完全に大日本に溶け込みましたよね。アブドーラ・小林選手のパートナーとなって今もうアブチンと呼んでますよね。若松選手は急激に出てきましたよね。

去年の夏ぐらいからですね。

ーー戦績もしっかり残してるので、石川選手にとってものすごく意識する存在になってきてるんだろうなとは思ってました。

いや、もうめちゃくちゃ悔しいですよ。目の前で結果出されてるところを欠場中もずっと見てて、もう悔しいって思いますね。

ーー若松選手が出てきたことによって、石川選手の負けん気だとかそういうジェラシーの気持ちだとか、刺激になるのはいい存在ですね。

こんなこと言いたくない部分でもあるんすけど、若松選手の存在があるから僕も成長できてる部分があるんで。やっぱりデスマッチの同世代っていうのは団体内に僕はいないので、ちょっと前まで兵頭だったり、ドリュー・パーカーだったりいたんですけど、今いない中で一番意識しあえる選手は若松選手かなって思ってます。

ーー同世代の方がより激しくなりやすいというか、ドリュー選手との一連の試合もすごかったし、やばかったです。

ドリューとの戦いの中で本当に自分を成長させてもらったなと思ってて。さっきの話になるんですけど、チャンピオンになったら、いつかドリューとやりたいっていう気持ちがあった中で、ドリューが今は一旦デスマッチを離れちゃったんで。でもまだプロレス界、お互いいるんで、またどっかで巡り合えるとは思ってます。

ーープロレス界は本当何があるかわからないですし、一寸先は闇なので本当にまたいろんな交わりがあるかもしれませんね。

⑤タイトル奪取した後は、どのような王者ロードを歩んでいきたいか?

ーー今回のタイトルマッチでベルトを奪取した暁には、どのような防衛ロードを築いていきたいのか、または今後戦っていきたい相手などはいますか?

どういうチャンピオンになりたいかというのはまだ自分の中で現実味はないですけど、やっぱ、僕は「泥臭く、諦めないチャンピオン」っていうのは、見せたいなと。それこそ学校で何かうまくいってないとか、仕事でうまくいってない人に何か力を与えたいっていうか感じてもらえるようなチャンピオンになりたいなとは思ってますね。

ーーそういうのは大日本のファンの方は求めてる人もすごく多いと思います。非日常の中で大日本の人たちが血を流して頑張ってる姿を見て、すごく刺激を受ける人が多いと思います。そういうファイトを、これからもどんどんやってほしいですし、両国大会なんかもね、以前やってたりしました。そういったところを踏まえてドンドンチャレンジしていってほしいと思います。個人的には私、東京ドームでデスマッチとかどうですか。

それは夢がありますね(笑)

ーー東京ドームを大日本プロレス単独で、どうでしょうか?

やりたいです!

ーー本当にやってほしいです!5年以内ぐらいでやってほしいですね。それぐらいの勢いで世界を突き破って、そしてさらに申し上げると、ニューヨークのマディソンスクエアガーデンで、デスマッチ!デスマッチファイターは世界にたくさんいらっしゃいますので、いずれは何かオリンピック、デスマッチオリンピックやデスマッチカーニバルみたいな感じで何かやってほしいなと。今、私の中での夢が広がりました(笑)

確かに両国とか以前やってて今できてない会場には、絶対に戻りたいっていうふうに思ってます。まず今しっかり後楽園とかのお客さんに来たいって思ってもらえるような大会をしっかり積み重ねていく事ですね。期待を超えるような試合を続けて、その先には東京ドームってあるのかな。

ーーそういうふうな言葉を聞けてすごく嬉しいです。大日本プロレスのストロング、デスマッチそしてジュニア、この三つの柱は、本当に試合を観てもらえれば満足できるものだと思います。上昇気流に乗ってた矢先にコロナによって一旦足が遠のいてしまった、そういった人たちに来場を促すようなことっていうのを王者になって示して欲しいと思います。

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⑥大会へ向けてメッセージ

ーー最後に、大会に向けたメッセージをお願いします。

7月16日後楽園ホール大会でアブドーラ・小林の持つデスマッチヘビー級王座に挑戦します。自分がリスペクトしてる存在。大日本プロレスのデスマッチを作ってきた人、大日本プロレスを体張って支えてきた人、そのアブドーラ・小林を倒して、自分はチャンピオンになりたい!チャンピオンになって大日本のデスマッチ引っ張っていきたいと思ってるんで。自分自身うまく進めない時間がちょっと長くかかったけど、諦めないでやってきた結果っていうのを16日に見せたいと思います!

<インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)>

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