市民の宝に愛着感じて ハスの花数調査開始 昨年に続き「蓮花の会」

 高田城址公園のハスの花数を調査し、上越市の魅力発信に生かしたいと活動する市民有志「高田城址公園の蓮の花数を調べる会」(吉越正勝代表)は25日、同市本城町の同公園外堀で今年1回目の花数調査を行った。参加者は南、西、北の各堀を巡り、花の数や生育状況を調べた。

各堀のハスの開花本数を調べる参加者

 外堀19ヘクタールを埋め尽くすハスは美しさ、規模ともに「東洋一」と称されるが、公園管理者の市が花の本数を数えたことはない。
 ハスの具体的な本数を明らかにし、まちのにぎわいにつなげようと昨夏、高校の理科の非常勤講師である吉越代表(76)が有志を集めて発足。現在、14人が所属する。
 ハスは一年で生育状況が大きく変化することもあるため、今年も各堀の開花数を調べて生育状況を確認しようと行われた。今年は昨年より1週間早く調査を開始。初回は5人が参加した。
 調査は堀の縁に植わる桜の木の番号や建物を目印に、10区画に分けて行う。9月上旬までの週1回、咲いている花の数を手分けして数え、その合計を開花日数の4日で割るなどして本数を導き出す。昨年は16万5000本を記録。結果を中川幹太上越市長に報告し、ハスを活用した観光政策を提言した。
 同日は全員で各堀を巡り、開花状況を確認。一部の堀は葉が枯れるなどしており、生育を心配する声が上がったが、ピンク色に膨らむつぼみがいくつも確認された。同市春日野1の中川利夫さん(83)は「実際に活動に参加することで、ハスへの関心や知識が高まった」と話した。同日は南堀で39、西堀で1、北堀で91の、合計131本の開花が確認された。
 吉越代表(76)は「ハスに愛着を持ち、市民で守り育てるという思いをみんなで共有できたら」と活動への参加を呼びかけた。
 調査は8月13日を除き9月3日までの毎週日曜。午前10時に同公園オーレンプラザに集合後、活動は約1時間。参加者を随時募集している。問い合わせは吉越さん(電090・5814・5284)へ。

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