韓国、超難問排除を正式発表 大学入試、混乱憂慮も

ソウルの塾が密集する地区=26日(共同)

 【ソウル共同】受験競争が激しい韓国の李周浩・社会副首相兼教育相は26日、塾などの学校外教育への依存を減らす対策を正式発表した。日本の大学入学共通テストに当たる大学修学能力試験で、公教育課程のレベルを超えるとされる「超難問」の出題をやめることが柱。ただ、今年11月の試験から適用される突然の方針変更に、混乱を憂慮する声も出ている。

 尹錫悦大統領が15日に超難問の排除を指示し、事態が急速に動いた。李氏は26日の記者会見で、小・中・高校生は昨年、平均で毎月41万ウォン(約4万5千円)を学校外教育に支出しており、過去最高だったと指摘。学校外教育への過度な依存の原因は、大学入試で超難問が出題されているからだとの見解を示した。李氏は「国民の負担を減らす」と強調した。

 李氏や教育当局は記者会見で、過去数年間の超難問の事例を紹介した。だが韓国メディアは、どのような問題が超難問なのか基準があいまいなため、受験生らが混乱していると報じている。

ソウルの塾が密集する地区=26日(共同)

© 一般社団法人共同通信社