タクシー運賃値上げ 1.3キロ580円→1.1キロ580円に 背景には燃料費高騰、ドライバーの労働環境

愛媛県の中予地区と南予地区では、26日からタクシーの運賃が値上げされました。初乗り運賃と加算運賃の料金自体は変わっていないものの、走行距離が短くなっていて、実質的な値上げとなっています。

東予地区では今月9日からすでに改定されていて、それぞれの引き上げ率は、東予が12.67%、中予が13.22%、南予が11.72%となっています。

では今回の運賃改定でどう変わるのか。中予地区を例に、利用が多い小型車では、初乗り運賃580円で移動できる距離はこれまでの1.3キロから1.1キロと短くなります。その後、走行距離に応じて料金が加わっていく加算運賃80円の距離は、333メートルから305メートルに短縮されます。

今回の値上げの背景について、四国運輸局は、コロナ禍で需要が激減してタクシー事業者の経営環境が厳しくなっている点や、燃料費が高騰しているという点などを挙げています。値上げにより、事業者の収支改善を図り、公共交通機関として安定したサービスを確保するとともに、ドライバーの労働条件を改善を目指しています。

そして、最近はドライバーが減っているという話もよく耳にします。ここ数年を見てみると、愛媛県内のタクシードライバーは減り続けていて、今年3月時点の人数は2390人と、4年前と比べると500人近く減少しています。今回の運賃改定により、様々な業界でも課題となっている賃金のアップを実現し、労働環境の改善を図る狙いがあるようです。中予が2014年4月以来、南予が2016年8月以来だということです。

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