【台湾】巨大、在庫正常化は来年1Qにずれ込み[製造]

台湾の自転車大手、巨大機械工業(ジャイアント)の杜綉珍董事長は21日、需要の冷え込みで積み上がった自転車の在庫について、正常化の時期が2024年第1四半期(1~3月)にずれ込む恐れがあるとの認識を示した。中央通信社が同日伝えた。

杜氏によると、在庫調整圧力が最も強まった22年末と比べると、在庫水準は改善しつつある。ただ消化のペースは想定よりも遅いとし、今年後半に在庫水準が正常化するとする当初のもくろみは外れそうだとしている。

今年の世界の自転車産業に対する見通しについては、経済的要因や欧米市場の在庫調整などの影響を受け厳しい1年になると指摘した。ただモビリティー(乗り物)の電動化や環境保護の推進、スポーツとしての自転車の普及の流れの中で、自転車産業は中長期的に発展を続けると楽観視した。

■1~5月は3.5%減収

ジャイアントの23年1~5月の売上高は、前年同期比3.5%減の348億8,585万台湾元(約1,615億3,000万円)だった。自主ブランドの売上高を主要市場別に見ると、中国は7割超増加。これに対し、欧州と米国は中低価格製品の販売不振が響き減収となった。

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