生成AI活用学ぶ 茨城・つくば市 小中で授業スタート

生成AIについて学ぶ子どもたち=つくば市境田

茨城つくば市は7月から、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」などの生成AIの活用について学ぶ授業を、全48小中・義務教育学校で順次取り入れる。26日、その初回の授業がモデル校の市立谷田部南小(同市境田)で開かれた。6年生14人が、チャットGPTやAIによる画像生成などの活用について、どのように向き合うか考えた。

市教委によると、デジタル技術による社会課題の解決などに向け、子どもに生成AIの活用方法を学んでもらう狙いがある。小学5年生以上が対象で、情報モラルを育てる授業などの一環として学級活動や総合の時間などで取り入れる。

授業は、AIを知る▽AIのメリットやデメリットを整理する▽使用する場面について整理する▽実際に使用する-の4項目で構成。実際に授業で使用するのは中学校からで、小学校は教員が使用してみせる。

各校の教員らがモデル校の授業のノウハウを共有した上で、順次展開していく。市教委は今後、指導計画にAIについて学ぶ項目を盛り込む方針。

この日の授業は、同小の6年生の学級活動の一環として行われた。教諭は児童を前に、画像生成AIに要求して「かわいい 猫」を描かせてみせたり、チャットGPTを使えるようにした人型ロボット「ペッパー君」に対し「つくば市はどんな街?」などと質問してみせたりした。

その上で教諭は「AIって何だろう?」と問いかけた。児童からは「何でもできるわけじゃない」「AIで作った画像がうそのニュースに使われる可能性がある」などの意見が出た。

終了後、森田充市教育長は「将来使いこなせるようにするため、情報スキルを身に付け、正しく使うということをつかんでほしい」と話した。

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