4年振りの海外…まずはピーコックに辿りつく!【マレーシア釣行記】

世界的にもコロナ禍が落ち着いた今、海外釣り旅はまさに大開通状態。岡林弘樹さんは今回4年振りに海外へと渡ることができた。交通や文化の紹介も交えつつ、狙った魚や使った道具などをご紹介! それではマレーシア釣行記・前編パートスタート!!

●文&写真:岡林弘樹 ●外部リンク:ツララ

岡林弘樹さんのプロフィール

― 岡林弘樹(おかばやし・ひろき)

高知生まれ琵琶湖育ち…そしてアジア各国へと釣り行脚するTULALAスタッフ。ニッポンのブラックバスや近海オフショアゲームを主戦場にしながらも、ベトナムやタイへ通い込むサラリーマンアングラー。

マレーシアとは

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マレー半島とボルネオ島の国土を有する東南アジアの一国。首都クアラルンプールへ就航する航空会社も多く、直行便であれば6時間半程度と、日本からのアクセスも良い。

マレーシアはマレー系、中華系、インド系など、多様な民族と文化が混じり合うエキゾチックな雰囲気が魅力的な国だ。華やかな街の半面、国土の約60%が熱帯雨林で覆われたこの国は、綺麗な水辺が多く残されており、釣りにおいても味わい深い国でもある。

日本出国、そしてマレーシア入国

平日移動のおかげもあり旅行者も少なく、出国審査をスムーズに通過することができた。コロナ禍前から関西空港の出国審査が、パスポートを画面に置くだけで出国審査&ゲート通過できる自動ゲートになっていて非常に便利となった。そのため出発ゲートには時間に余裕を持って到着する事ができた。

今回は関西空港発マレーシア航空MH53に搭乗。午前10時前に出発し、到着したのが現地時間16時前。マレーシアと日本の時差は1時間なので、日本時間では17時前。6時間50分程のフライトだ。

マレーシアに着いてからの入国審査カウンターはやや混み気味で、1時間ほど待機列に並ぶこととなった。審査自体はパスポートチェックと指紋登録のみでOK。たまに宿泊先や帰りの便など旅の詳細を聞かれるので、答えられるようにしておくと良い。そのほか、面倒な検疫などは一切無く、拍子抜けするほどにアッサリ通過することができた。

マレーシア交通事情

クアラルンプールの空港からはタクシー、鉄道、レンタカーなど、様々な交通手段で移動可能。荷物が多い場合はタクシーがオススメ。安く移動したい場合はKLIAエクスプレスなど鉄道を利用すると良い(高くても片道1700円程度)。

今回は同行者が免許を持っていたので、レンタカーという手段で移動する事に。これがまた、時間も行き先も縛られず非常に便利だった。マレーシアの交通法規は日本とよく似ていて、右ハンドルで左側通行なので、日本で普段運転している人であればすぐに馴染みそうだ。次回訪れた時は、国際免許を持って自分でレンタカーを運転してみたい。

釣り場に辿り着くためには

手っ取り早いのは、日本か、もしくは現地のガイドサービスにお願いして、宿泊所〜釣り場間の送迎から、ボート手配まで一貫して予約してもらうのが良い。

現地での弾丸ブッキングにチャレンジしたい人は、街で釣具屋などを見つけて情報収集し、コネを作るところから始めてみよう。親切な人と出会えれば、案外すんなりと釣り場に辿り着くこともある。しかし、この手段を用いた場合、値段などの交渉をしっかり進めておかないと後々トラブルになる。悪い人に当たれば、高額請求をされるケースも。現地の相場を把握し、適切な交渉を行うようにしたい。

今回は同行者ビックリマン高田さん(旅行代理店ChillTripスタッフ)のアテンド+現地ガイドサービスを利用。安全安心のプランである。さらに、釣り場まではレンタカー移動なので全く不自由が無かった。

ChillTripオフィシャルHPはこちら >>

ビックリマン髙田雄介オフィシャルHPはこちら >>

クアラルンプール近郊で釣れる魚

クアラルンプールはマレーシア屈指の大都会だが、そんな大都会近郊でも釣りが可能なため池がいくつか存在する。そして、都会の水辺で力強く生きているのは、メインターゲットの1匹である「ピーコックバス」だ。

ピーコックバスとはシクリッド科キクラ属の総称であり、元々は南米原産の魚である。マレーシアでは移入種であるが、その温暖な気候がピーコックバスの生息に適している為、この地に根付いたというわけだ。マレーシアでは多く生息し、人気のターゲットとなっている。

ちなみに都会近郊では、おかっぱりが可能なエリアはほとんど無いので、ボートを使った釣りがメインとなる。許可も取らず、むやみに池に近付くのはNG。池の持主からの注意だけならまだしも、通報されたり大変な事になる可能性もあるので注意が必要だ。

マレーシアでのピーコックバスの釣り方は、日本のブラックバス釣りとかなり似ている。ため池でバスを釣る感覚に近いゲームフィッシュだ。10cm以下のミノーやシャッド、トップウォーターなどがメインとなるが、日本で使うダウンショットリグをそのまま使ったりする場合も。魚の着き場も、レイダウンやブレイクを好む傾向があり、なおさらバスに近いように思えた。マレーシアにおいて、ピーコックバスの最大サイズは40cm程度。大型化するピーコックバスが入った池であれば、最大70cmになることもある。

この日の釣りは、思ったよりも苦戦を強いられた。岸際に湧くマイクロベイトに依存しており、2インチ程度の小さいワームにばかり反応が出た。大きいルアーで簡単に大きい魚が釣れる!だけが海外の釣りではない。特に、都会近郊の釣り場は意外にもハイプレッシャーで、小さなルアーを扱えるライトタックルを持って行っておくと救われる場面も多い。

パックロッドが相棒!

2023年の新作、ツララのフライテクス「Routes(ルーツ)」は、筆者の岡林と、ほかスタッフ1名が開発担当となり進められている、旅用のパックロッドシリーズだ。今回のピーコックバス釣行は、春に発売されたばかりの「ルーツS56UL」「ルーツC60UL」をメインに使用した。

Routes(ルーツ)S56UL

ルーツS56UL

3g程度のルアーでもストレスなく扱えるティップの繊細さを持ちながらも、ウルトラライトにしてはバットがやや強め。ターゲットが予想以上の大きさだったとしても、安心してやりとりが可能だ。

Routes(ルーツ)C60UL

世界中の小型ゲームフィッシュをターゲットに据えたショート&ウルトラライトのベイトキャスティングモデル。スピニングよりキャストアキュラシーが必要な場合や、小さいルアーを太いラインを使いたいロケーションで必要となるモデル。

ツララRoutes(ルーツ)シリーズの詳細はこちら! >>

「Routes(ルーツ)」は、現在発売中のモデルからプロトまで、5機種をラインナップし進行中。マレーシアを始めとするアジア各国、ひいては世界中の旅先で「釣りが出来る」ように、汎用性を追求したシリーズとなる。今後、残りのモデルに関しても紹介していこうと思う。


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