探検クルーズ船が初寄港 名瀬港=乗客、奄美の自然を満喫

ポルトガル船籍の国際探検クルーズ船「ヘリテージアドベンチャラー」(トマッシュ・カミンスキ船長、船員67人、総トン数8378トン)が6月20日、鹿児島県奄美市の名瀬港観光船バースに初入港した。乗客はニュージーランド、オーストラリア、米国などからの53人。自然スポットを中心に、奄美大島の観光を楽しんだ。

島内バスツアーを楽しんだクルーズ船「ヘリテージアドベンチャラー」の乗客ら=6月20日、名瀬港観光船バース

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同船を運航する「ヘリテージエクスペディション」(本社ニュージーランド)は、自然環境や野生生物への保護意識向上を目的としたクルーズを企画している。同船では船内で寄港地の自然を学びながら、自然体験や野鳥観察を楽しむ探検クルーズを展開。南極圏、北極圏を巡るツアーもある。

名瀬港への寄港は日本やフィリピン、インドネシアの島々を巡る28日間のクルーズの一環で、乗客のうち44人は奄美大島在住の自然写真家・常田守さん同行の島内バスツアーに参加。

一行は、龍郷町の奄美自然観察の森や奄美市笠利町の大瀬海岸、同市住用町の黒潮の森マングローブパークなどを訪れ、奄美の自然を満喫。オランダから参加した女性は「雨にぬれてしまったが、奄美の自然は素晴らしかった。ビーチクリーンを続け、美しい海を守ってほしい」と話した。

2023年に名瀬港へ入港した国際クルーズ船は、3月24日のセブンシーズエクスプローラー(5万5254トン)以降5隻で、計7回寄港。県によると、訪れた乗客は延べ3061人で、欧米やオセアニア国籍などの富裕層が中心。9月24日には最新鋭の探検クルーズ船「ナショナルジオグラフィック・レゾリューション」(バハマ船籍・1万2786トン)が初寄港を予定している。

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