熱海の土石流2年「今も苦しい」 法要で被害者の会会長

母の三回忌法要で手を合わせる被害者の会会長の瀬下雄史さん=27日、横浜市

 静岡県熱海市の大規模土石流から2年となるのを前に、被害者の会会長の瀬下雄史さん(55)=千葉県=が27日、犠牲になった母陽子さん=当時(77)=の三回忌法要を横浜市内で営んだ。瀬下さんは「母の亡くなり方を考えると今も苦しくなる」と打ち明けた上で、過去の行政対応の不備を認めない県市を「不誠実だ」と批判した。

 法要には瀬下さんや弟ら計5人が参列した。

 大規模土石流は起点となった土地での盛り土造成が一因とみられている。県市は起点の所有者への措置命令を怠り、被災当日も避難指示を出さなかったが、いずれも法的な瑕疵はなかったとの立場を崩していない。

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