【路線バス】扉開いたまま9キロ走行 静岡・東海バス

東海バスの路線バスが、静岡・沼津市などで、扉を開けたまま9キロにわたり走行していたことが分かった。なぜミスは起きたのか、バス会社を取材した。

(坂井太一 記者)

「問題があったバスはこちらの車庫出て、始発のバス停へと向かう時から扉が開いたままでした、その後、乗客に指摘されるまで気づかなかったということです」

バスの運転手は40代の男性。車庫で“換気をするため”「中央の扉」を開けていたという…。東海バスによると、6月18日、「中扉」が開いた状態のバスは、車庫を出発し沼津市や清水町のバス停5か所を経由し、約9キロ、40分間にわたり走行…。この間、乗客4人が乗車したが、けが人はいなかった。東海バスは通常、「前方の扉」で乗り降りする。「中央の扉」が開いてることは、乗客から運転手に“指摘”があったというが…。その後、男性運転手は自ら会社に報告せず、東海バスが事態を把握したのは走行から4日後、目撃者とみられる人が、中部運輸局に通報したことで発覚したという。

(東海自動車 広報 梅原重典さん)

「(運転手が)報告すべき事案だが報告がなかった、誠に申し訳ございません」「換気のために運転手が中扉を開け、そのまま失念して走行した人的不注意」「安全装置アクセルインターロックが正常に作動していなかった、2つの原因で今回の事案が発生してしまった」

バスは「中央の扉」が開いていると、一定以上アクセルが踏めなくなる「安全装置」が作動するが、故障していたという。東海バスは、現在、問題があったバスを含む268台の緊急点検を整備会社に依頼し「安全措置」などに不具合がないか調べている。

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