「木が流れてくるところが怖い」小学生が土石流の危険を “体験” 西日本豪雨被災地近くの小学校でVRを使った防災教室

西日本豪雨の発生からまもなく5年です。当時、グラウンドに土砂が流れ込んだ小学校で27日、VRなどを活用した防災教室が開かれました。

海田町にある海田南小学校の防災教室には、4年生の児童およそ100人が参加しました。

専用のゴーグルを付けたVR体験では山のふもとにある家の周辺が大雨による土石流に襲われた場合に、どんなことが起こるのか学びました。映像では、災害が起こる前に避難が必要であることをストーリーにして伝えています。

RCCウェザーセンター 近藤志保 気象予報士
「児童たちはスマートフォンのAR機能を使って学校周辺の土砂災害警戒区域を確認しています」

実際の世界にデジタル情報を重ね合わせるAR技術を使って、自分のいる周辺の土砂災害警戒区域などを児童それぞれが確認しました。

県は、小中学校を対象に年間を通して防災に関する出張講座を開いていて、デジタル技術や模型などを使って土砂災害のしくみや避難の方法を教えています。西日本豪雨で小学校の周辺では土砂災害が発生しました。児童たちは、災害を受けて設置された砂防ダムなども見学しました。

児童たち
「(印象的だったのは)VR体験です。木が流れてくるのがとても怖いなと思いました。大雨で被害が出る前に逃げられるようにしたいと思います」
「知っていないことが多かったです。土砂災害が3種類もあるんだってことが特に知らなかったです」

広島県 砂防課 浅岡英二 担当監
「(災害の怖さを)身をもって体験していただく経験が重要になるのではないかということで疑似体験ができるVR・ARといったものを講座の中に取り入れて積極的に活用しているところでございます」

県は、これからも希望のあった小中学校で出張講座を続けていくことにしています。

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